オールスター・ゲーム前日のハイライト、ホームラン・ダービーは、3ラウンドを
勝ち抜いた、レッドソックスのデビッド・オルティーズDHが総計32本の
スタンド入りで初優勝しました。
今年参加した8選手は、ホームラン・バッター、と思える選手は、オルティーズしか
おらず、「ホームラン競争は無理じゃないか」と、首をかしげる顔ぶれでした。
第1ラウンドで13本を連発、首位に立ったコーリー・ハート外野手(ブリュワーズ)も、ここで
パワーを使い果たし、第2ラウンドはゼロ。ここで13本を打ち込んだオルティーズが、
最終ラウンドも11本。決勝へ進んだヘンリー・ラミレス(マーリンズ)は5本に終わり、
オルティーズの圧勝でした。
「疲れたよ」というオルティーズの会見を聞くと、いかに、この競争で
エネルギーを使い果たすか、が良く分かります。
この日は1万7000人のファンでしたが、拍手が沸けば、自然に「もっと
良いところを見せよう」と、力が入るのは人情。本当にクタクタに
なって、バットを振るのもイヤになってしまいます。
オルティーズは、かって、レッドソックスに居たラミレスに、「力むなよ」
と注意し、親切にいろいろアドバイスしていたほど、余裕がありましたが、
そんなゆとりのある選手はいなかった、ようです。
今回は、ファン投票で出場者を決めたい、MLBの意向でしたが、辞退者が
続出。やむなく、この8人になってしまった、のです。
両リーグの最多本塁打ベスト10人で、出ていない人の方が多く、
ファンには物足りなかった、のではないでしょうか。
昨年、出場したアルバート・プーホルズ一塁手(カージナルス)は、
投票1位の人気でしたが、今年は最初から「ノー・サンキュー」。
ライアン・ハワード(フィリーズ)もノー。2年前、爆発パワーでセンセーションを起こした、
ジュシュ・ハミルトン外野手、3年前の王者、ウラディミール・ゲレロDHの
レンジャーズ・コンビも辞退しました。
みんな「ここで、力を使い、フォームを崩すと、後半戦に良くない」
という思いがあるようです。
このコンテストも、考え直す時期に来ているのではないか、
と、心配しています。
了
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