ヤンキースの偉大な前オーナー、ジョージ・スタインブレナー氏が
13日朝、タンパの自宅で心臓発作で急死しました。7月4日、80歳の
誕生日を迎えたばかりでした。
家族、地元関係者が1日、タンパ(スタインブレナー・フィールド)に集まり、
誕生日のお祝いをしたときは、お元気だったのですが、まさか、突然、
倒れられるとは。みんな、ショックに呆然とするばかりでした。
ヤンキースをCBS放送から買収したのは1973年1月3日。当時、長く低迷
の時代が続き、とても、今の全盛時代を迎えるとは想像もできないヤンキース
を見事に再建。史上最高価値の巨大産業に生き返らせたのは、ワンマン・オーナー
のスタインブレナー氏の功績です。
解任した監督は延べ20人。オーナー自身も、再三の過激な言動で、関与停止、
罰金処分を受けた歴史がありました。私も何回か、”魔王”、と書いたことも
ありました。しかし、渡米してタンパのヤンキース・キャンプへ取材に行ったとき、
我々普通の記者にも、優しく言葉を掛け、「ヤンキースを見守ってくれ」、
と、言われたことを思い出します。それは、とても、魔王ではありません
でした。
地元住民にも、限りないサービスを提供。病院を作り、恵まれない人々への
愛を注いでいました。だから、地元では神のような存在でした。
葬儀は近親者で行う、ということですが、ニューヨークや、地元では、お別れ会
も開かれるでしょう。
2007年にオーナーを息子のハル、ハンク兄弟に託し、自分は第1線を退いて
いました。新ヤンキー・スタジアムは、スタインブレナー氏の長年の努力が
実ったスタジアムです。この新球場には、4月13日、エンゼルス戦の地元開幕戦
に姿を見せたのが最後でした。
場内アナ、ボブ・シェパードさんが去ったばかりで、再び悲報。ヤンキースは
後半戦へ、2人の偉人を超えて連覇を目指すはずです。
了
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