松原 明の大リーグ

レッドソックス、正遊撃手放出

レッドソックスは２１日、正遊撃手のマルコ・スクタロをロッキーズへ

放出、先発投手、クレイトン・モルテンソンと交換トレードしました。

スクタロは昨年、オプションを更新、今季もレギュラーでプレーするはずだった

のに、突然の放出は？です。

昨年は１１３試合で打率・２９９。攻守に活躍しており、すでに、

ジェド・ローリーを移籍させているだけに、「じゃ、遊撃手をどうするの？」

という疑問が沸いてきます。

しかも、ロッキーズにはトロイ・トウロウィッキー遊撃手が不動

の４番で健在です。３０本塁打、１０５打点のパワー、２年連続で

ゴールド・グラブ賞も受賞している看板スターがいるの

です。

ロッキーズはスクタロを二塁へ転向させる方向ですが、

レッドソックスは、キューバから亡命のホセ・イグレシアスを

正遊撃手に育てるため、この交換を演出したようです。

しかし、モルテンソンはこれが４チーム目の移籍。どこでも

芽が出ず、果たして、レッドソックスの期待に応えられるかどうか？です。

チーム再建へ苦悩する、新ＧＭベン・チェリングトンの

苦悩が分かるような流れです。

カール・クロフォード外野手も手首の故障手術でいつ再起

できるか？のピンチです。

こういう故障の多い昨年を反省。メディカル・スタッフも一新しました。

激戦のアの東地区を勝ち抜くのは大変です。

了

レンジャースの落とし穴

レンジャースで気になるのは「２ケタ得点で大勝のあとは勝てない」

ジンクスです。

昨年、ワンサイド勝利のあと、どうなったか、を調べると、１９試合あったこのケースで

「１１勝９敗」と、意外にも勝ち越すのがやっとでした。

４月は２ケタのあと、３戦３勝でしたが、５月は１勝２敗、６月は

１勝、最多の５回あった７月は３勝２敗、８月１敗、９月は３勝３敗でした。

最後は３連勝して、波に乗ってのゴールでしたが、この激しい上下が

心配です。

９月は１０ー０の圧勝のあと１２失点負け、１１ー４のあと１点しか

取れず完敗、１３点を挙げたあと、７－８の負け。このころは

まだ、エンゼルスと大接戦の展開でしたから、波に乗れなければ

危ないところでした。

昨年はチーム打率１位（・２８３）リーグ３位の８５５得点を挙げた

破壊力は抜群でしたが、この一息抜くクセをなくさないと、

３連覇は厳しくなります。

猛打線ですが，守備のエラーが多く、リーグ１２位の守備率も

気になります。

今季も主力メンバーはそのまま。ほぼ不動で今季に

臨みます。

「ダルビッシュの投げる日は打てない」などが起きないことを

祈ります。

了

 

ダルビッシュ、堂々１時間も

テレビ中期車８台、記者２００人。あふれかえるほどのメディアが

詰めかけた２０日夜、テキサスの会見。ダルビッシュは３時間前には球場入り、

スーツ姿で会場へ。

約１時間の会見は、日本語で堂々と応答。「何も不安はない。練習

してきた成果を出す。ボールの違いの不安もない」と、落ち着き払った

態度でデビューを飾りました。

写真撮影では中央のダルビッシュをはさんで、右側にロン・ワシントン監督、

左に立つジョン・ダニエルズＧＭを見下ろす形の体に、みんな、期待を

高めたようでした。

この日の通訳は、広島で経験があり、レンジャースの環太平洋コーディネイター

（スカウト）担当の、ジョー古河有一氏（４１歳）。この日は英語はしゃべらず、

日本語で通したダルビッシュですが、「１日も早く英語でコミュニケーションを

取りたい」と、環境に同化する考えを明らかにしました。

「今も、ヒアリングは分かる。しゃべるのはあと一歩だが、通訳に

頼らず、自分で会話し、チームに溶け込みたい」と、はっきり言ったのは、

好感を持たれたようです。

「アメリカに来たからには自分でやる」強い意志の現れこそ、

成功への道でしょう。

「テキサスの夏は４０度にもなるが、大丈夫。ライアンさんの本

を読んて感銘を受けた。偉大な先輩の道を学びたい」。

オーナー・グループは全員集合。現場、フロントも集結の

大歓迎に「１月、ここに来たときは、家族のように接してくれた

のが、入団の決め手です」とも言いました。

ユニホームを羽織り、マウンドで軽く投げましたが、「右中間が

狭い感じがする。ブルペンを奥に下げて、外野を広くしてもらう

ようにお願いする」というジョークも。

このままゴー！ダルビッシュ！。

了

背番号は「１１」ダルビッシュ投手

レンジャーズ入りしたダルビッシュ有投手は、１９日、

成田発で渡米。テキサス・アーリントンへ向かいました。

２０日午後７時、現地での記者会見に臨みます。

背番号は日本ハム時代と同じ「１１番」に決まりました。

このナンバーは、現打撃コーチ、スコット・クールボーが

着けていたのですが、１９９５年から２年間、阪神に

在籍した同コーチは「日本人選手は着慣れた番号に

こだわる気持ちは理解できる。活躍できるように、喜んで

譲る」と、自分は１２番に変えて１１番を用意した、

と、言われています。

契約の付帯条件も「サイヤング賞にからめば」５年目には

ＦＡになれる希望がかないました。

「受賞１回に投票の３、４位に１回入れば」または「２位を１回、

さらに３、４位を２回」でＯＫ、と、最終日決着した、とも

言われます。

代理人と球団の攻防は「あと３分」でタイムリミットの瀬戸際

でした。

今は無事に過ごし、１０勝以上を挙げてくれることを祈る

ばかりです。万一、ダルビッシュが失敗すれば、今後の

日本人選手のチャレンジの道は閉ざされるでしょう。そのくらい

彼の成否は重大な意味があります。

頑張って欲しい、その一言だけです。

了

ダルビッシュ、ついにテキサスへ

ダルビッシュ有投手は、１８日、期限ギリギリでレンジャーズと契約。

６年間、年俸総額６０００万㌦（約４６億２０００万円）でサイン。２０日、

テキサスで入団会見の運びになりました。

５４００万㌦は保障。４００万㌦はサイヤング賞などのボーナス。

５年後にはFA権利も獲得すうｒ条件付きです。

この日、紗栄子夫人との離婚も成立、渡米はまさに決意の

単身赴任です。

この巨額サインのプレッシャーをどう撥ねのけるか、大変ですね。

地元でも大騒ぎです。

レンジャーズのキャンプ地は、アリゾナ州サープライズ。

リクリエーション・パークの総合スポーツ施設。６面の練習フィールドが

ある、広大なキャンプです。ロイヤルズと共同キャンプです。

日本からのツアーも続々誕生するはずです。フィニックス国際空港

からも西へ行けばすぐです。

２００２年に建設され、１万５００人収容のメイン球場はナイター

照明附き。３月４日にはオープン戦も開始です。

これで、レンジャーズは先発候補が６人。余るほど充実して

きました。上原、建山投手は押し出されるのではないか、

と心配されます。

これから、きっとふるい落としが始まるでしょう。

キャンプインはもうすぐです。

了

タイガースショツク！５番マルチネス故障

昨年、中地区を独走優勝したタイガースは、ショックの

ニューズです。

５番のヴィクター・マルチネスＤＨがオフのトレーニング中、左ひざ

を痛め、１７日、手術が必要と分かり、再起は不明。最悪の場合は、

２０１２年は全休、の恐れのようです。

マルチネスは、レッドソックスから移籍、昨年は、打率・３３０、１０３打点を挙げ

る大活躍。４番のミゲル・カブレラ一塁手を助け、地区Ｖの主役でした。

投手３冠王になった、ジャステイン・バーランダーとともに、

このトリオの活躍は素晴らしかった、のでした。

このオフはほとんど補強もせず、このトリオさえ健在なら、連覇は可能、

と、していたのですが、キャンプイン目前の主力離脱は、まさに

突然のピンチです。

デーブ・ドンボロスキーＧＭは「困った。しかし、ウチにはまだいいタレント

がいるから発掘したい」と、うなるばかりです。

アの中地区は混戦で、ホワイトソックスも監督が去り、主力の離脱

も重なり、タイガースも戦力ダウンでは、混戦は深まるばかり。

まだ、大量にＦＡは残っていますが、どんな手を打つのか、

見守るしかありません。

了

 

青木外野手、ブリュワーズ入り

アメリカでテストを受けていたヤクルトの青木宣親外野手（３０）は、

１月１７日、無事に２年契約しました。

１８日、ミルウォーキーで入団会見する予定です。期限ギリギリの

サインでしたが、念願かなって晴れてメジャー入り。

頑張ってくれ、と、応援したくなります。

入団を発表したダグ・メルビンＧＭは「彼は日本で多くのチャレンジ

に成功したし、タイトルも獲得した自信に満ちているのが

気に入った。右翼はコーリー・ハートとの競り合いだが、

ハートは（フィルダーの抜けた）一塁もできるし、青木の

チャンスは十分ある。首脳陣全員が彼のテストに立ち会い、

大丈夫やれる、と期待している」と、コメントしています。

ブリュワーズは、すぐにファンとの交流会、「オン・デッキ」の参加を

要請しました。

オン・デッキは、ミルウォーキーのダウンタウンの中心部にある「フロンティア・

エアライン・センター」（室内ドーム）で１月２９日（日）に開催

予定（参加費・大人２０㌦）ですが，青木はそのまま残るのか、いったん

帰国するのか，分かりません。

キャンプはアリゾナ州・メアリーベールです。

フィニックス国際空港からも近く、西へ少し行った場所です。

ここはブリュワーズの単独キャンプ地。ホームのオープン戦は

３月４日、ジャイアンツ戦で開幕します。

日本から応援に行く方もある、と思いますが、ホリデイイン・フィニックス西

が便利（１泊１４９㌦、約１万１６００円）のようです。

了

アスレチックス，老雄コロン入団

どんどん主力選手を放出、「これで大丈夫か？」と、心配されて

いるアスレチックスは１５日、３８歳の大ベテラン、バルトロ・コロンと

１年、２００万㌦でサイン。

ヤンキースがもういらない、と、再契約しなかった先発投手。

マイナーの若手ばかりになったので、ベテランの経験を注入して

欲しい、という狙いでしょうか。マネー・ボールＧＭの

戦略は理解を超えています。

ツインズは、これもタイガースがいらない、と、再契約しなかった

剛球男、ジョエル・ズマヤ投手と、１年契約。

クローザーのジョー・ネイサンがレンジャーズへ去ったので、

「使えるなら」と、呼んだものですが、ズマヤは

２０１０年６月２８日、タイガース時代に右ひじ骨折で

試合途中で交代。以後、再起できなかった投手。

タイガースは「多分再起は無理」と判断。マイナー契約でキャンプ参加

の誘いを出しましたが「オレはやれるゾ。必ず見返す」と、ズマヤはツインズを

選び、再起に賭けます。

しかし、果たして完治したのか、まだ、投げてみないと不明です。

１６０㌔の剛球は戻るのか、大きな賭です。

どこも投手陣補強が第１。まだ、フィルダーの動きは

ありません。

了

シカゴの２つの話題

カブスは１４日、リグレー・フィールド右翼席スタンド下部に

ＬＥＤの電光掲示板を新設する、と、発表しました。

この右翼席はプレミア・ボックス（１５０人収容）の特設スタンド。

この下に投球スピードガンの数字、広告、選手紹介のデータ

を示すもので、リグレーはスコア・ボードも昔から手動なの

が有名ですが、この新設電光板はコンピューター操作の

最新式機械設備でやる、そうです。

「いわば、フェンウェーのグリーン・モンスター、と、思って

もらってもいい」と、カブスは説明しています。

開幕から新たなリグレーの呼び物になりそうです。

ホワイトソックスは1月２７日、キャンプイン前の

ファン・フェスタを開催しますが、この初日に、セリグ・コミッショナーが来場。

ホワイトソックスの社会活動を称える「コミッショナー賞」が贈られる

ことが決まり、ラインズドーフ・オーナーが代表してトロフィーを

受け取る予定です。

そのあと、セリグ氏は、集まるファンと、質疑応答に登場、

ファンの鋭い問いにどう答えるか，注目されます。

12日のオーナー会議で2年間の任期延長が満場一致で

可決されたばかり。その直後の登場ですから、どんな

応答があるか、これは楽しみです。

了

新マイアミ球場、アマが3月に３試合

マーリンズは13日、建設を急ぐマイアミ新球場の改装記念

試合に地元アマを招待、3月5日から3日間、こけら落としの

試合を行う、と、発表しました。

初日の3月５日は地元の高校生同士、６日はマイアミ大学と

マーリンズが対戦、７日はフロリダ国際大学とマーリンズ。

球場はいま、９３％の仕上がりですが、この3月初旬では

まだ完成の一歩手前なので、観客席は限定開放の

予定。初日は５０００人、マイアミ大は1万人、国際大は1万

５０００人の予定です。3試合とも午後７時１０分開始。

すべては公式戦開幕の準備、調整試合、と思えばいい

でしょう。

プロとの初対戦は、ヤンキースを迎えて、4月１、2日の2連戦。

公式戦開幕は4月4日のカージナルス戦です。

野球ツアーで伝統がある「ジェイ・バックナー社」は、

いま、キャンプ・ツアーの参加を募集しています。

これは、毎年リピーターが多く、人気のツアーです。

ホテル代（朝食付き）移動のバス代、球場チケット込み

で、楽に観戦できます。

フロリダ・ツアーは9日、５球場を廻る日程で、3月３０日

集合、マイアミの公式戦開幕を観戦後に解散の予定です。

安心、安全のコースですが、シングル・ルームだと、２６４５㌦

（約２０万６３００円）。決して高くない、と思います。

集合はタンパのダブル・トリー・ホテル。マイアミのホテルは未定。

このツアーに過去参加している日本人は、ただ1人です。

元パ・リーグ記録部長の千葉功さんです。

私にも「あれは便利でいい。フロリダの移動は大変だから。

バスで足を確保してくれるから楽ですよ」と、

勧めてくれました。

日本からタンパへは一気には行かれませんが、

トライしてみてはいかがでしょうか。

了