シカゴからセントルイス入り。ここは、空港駅からダウンタウンへ
通じる「メトロ・リンク」のライト・レールが走っています。
空港へ着くと、すぐ、この電車で市内へ行けるので、大変
便利です。
途中、ミズーリ大学キャンパスを通るため、学生が
多数乗ってきますが、みんなまじめで電車内で、騒ぐような
人はいません。
カージナルスのブッシュ・スタジムは、いつも、多くの
ファンでにぎやかですが、今や、ワイルド・カードの
希望が出てきたので、地元ファンは元気いっぱい。
もう、秋の気配は濃く、ナイタ-は肌寒いのに、みんな
男女とも、カージナルス・カラーの深紅のTシャツ姿
で、ワイワイやっているのです。
私の目の前に、3人の男の子を連れたお父さんが
観戦。地元のビール、バド・ライト(チームのスポンサー
になっている、バドワイザー社のビール)の小瓶を
ラッパ呑みです。
父親はプーホルスのTシャツ。子供はそれぞれ、人気選手。
ただ1人、この日の相手、メッツ・カラーのTシャツを着ている
少年がいましたが「好きな選手なら仕方がないさ」と、お父さんは
気にしません。
9回、1点差に迫ったメッツは最後の代打に出てきたのが
何と、その子の着ていた「トオル」(捕手)なのです。みんな、
その子の顔をじっと見詰めましたが、坊やはぴょんぴょん
はね回り、三振で試合終了すると「ヤッター!」。
いやいや、被っている帽子はカージナルスなのです。
別にメッツのファン、というわけではなかった、のでした。
私の隣には、メッツの帽子を被った男性ファン2人がいましたが、
応援もせず、大声も挙げず、静かに去りました。
場内が真っ赤なカラーに染まると、相手方のファンは勇気がいります。
電光板には「さあ、1・5」と出ました。ワールド・カードの
ブレーブスに迫る、という意味です。わき上がる大歓声。
このファンの熱気でどこまで進むのでしょうか。
(了)
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