エンゼルスは、ポストシーズンの対戦で全く勝てなかったレッドソックスに、
第1戦、5-0の完封勝利、という好スタートを切りました。
毎年、公式戦では、レッドソックスを圧倒していても、プレーオフになると、
手も足も出ず、完敗していたのを思うと、暗雲が晴れた、ような感じも受けます。
マイク・ソーシア監督は「今季のエンゼルスはどう違うか?」の質問に
こう答えました。
「2つある。アルバート・アブレイユ外野手の獲得。彼の攻守の活躍は期待以上で、
いわば、チームのMVP、とも言える働きをした。第2は心身の調整が
うまくいったことです」
アブレイユは契約切れでヤンキースは再契約せず、FAでどこも交渉
しませんでした。巨砲・ティシェラをヤンキースに、クローザー新記録
のF・ロドリゲス投手をメッツに、2人の看板スターを失ったエンゼルスは、
「つなぎ役でアブレイユを入団させた」のが成功しました。
アブレイユは地味ですが、今季は7年連続の100打点(他にはアルバート・
プーホルズ一塁手しかいない記録です)を挙げ、12年連続150試合以上
出場。アブレイユを上回るのは、引退した、ウィリー・メイズ(13年)の1人
しかいない大記録。まさに、無事、これ名馬、のお手本のような選手です。
「彼が”忍耐野球”をチームに持ち込んだ。その影響は非常に大きい」と、
ソーシア監督は説明しています。
エンゼルスは悪球打ちで有名なゲレロ外野手を筆頭に、我慢ができない
選手が多く、彼の粘りの打席がチャンスを生み、勝利につなげたのです。
四球93個はリーグ3位。レッドソックス戦では、2番で四球4個(地区タイ記録)。
全打席に出塁し、レッドソックスを悩ませました。
ソーシア監督は「これまでのシリーズはみんな気負い過ぎていた。熱くなった自滅
した反省がある。だから、地区優勝を前に、いかに、心身をリラックスさせ、
疲れないように持ってきた」とも言っています。
まだ、ボストンでどう展開するのか、分かりません。
しかし、2002年以来の王座へ、エンゼルスは一歩踏み出した、
と、思っています。
了
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