ファンのMLBへの関心は高く、「今後さらに球団拡張はあるか?」には
「球団編成は今の30球団がマキシマム。これ以上増やす考えはない。しかも
今は不況の流れは止まらない。確かにア・リーグが14、ナは16というのは変則だが
同じ数にするために増やすことはしない」と、否定しました。
「ワシントン、マイアミのファンが少ないのは心配だ」と、聞かれると「18日にマイアミ
新球場の起工式に私も参加する。完成のあかつきには、マイアミに新たな風が吹くだろう、
と期待は大きい。ワシントンもみんなファン開拓に努力中だ。後押ししたい」
と、述べています。
「私は代々のフィリーズ・ファン。長年、フィラデルフィアのシテズンズ・パーク
のシーズン・チケットを持っている。いつになったら、フィラデルフィアでオールスター
が見られますか?」と、いう地元ファンの訴えには「来年はアナハイム、次は
アリゾナの順番で、さらに先は未定です。必ず順番は回ってきますから」と、
なだめると「ボストン・ファンです。。フェンウェー・パークの100年祭が2012年
です。もう一度、歴史のある球場でやってください」と、次の質問。
「ボストンは1999年に開催しました。だからまた、というわけにもいかない。
シカゴ・リグレーも2014年は100年祭。待ってください」と、セリグはなだめる
のに懸命でした。
答えにつまったのは「シューレス・ジャクソンは無実、と言われています
(ワールドシリーズ初の八百長事件”ブラックス・ソックス”に関与した、
とされて永久追放のままのスター外野手)が、処分は解けますか。
ピート・ローズの追放解除のアピールはどうなりますか?」の質問でした。
「ともに研究中です。ジャクソンは100年も前の事件ですし、汚名解除ができるか
どうか、即答はできない。ローズも監督が試合に賭けていた違反事件です。
本人も罪を認めて処分を受けている。これも今後の課題で難しい」と、
明言しませんでした。
全米からの質問は多彩。時間制限があるので、ファンの納得が行く解答になったかどうか、
分かりませんが、日本のコミッショナーは全くこういうファンとの対話
もしていません。こういう「タウン・ミーテイング」が年月を重ねて、それを生かして
実行してゆくMLBの姿勢はうややましい、と思います。
了
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