6月21日(日)クーパースタウンで野球殿堂記念試合(OB戦)が行われました。
これは、毎年両リーグの代表チームを招いて対抗戦の形で行われてきましたが、
「公式戦の途中にはさむのは今後は困難」という理由で昨年限り(昨年は雨で中止)で
打ち切りになり、その代案で企画されたものです。
地元住民、クーパースタウン市、観光局、殿堂が合同で企画したもので
「年1回のイベントが消えてしまうのは、ファンにも、市民にも大打撃。町の死活問題」
のアピールに応えたものでした。
かっての試合と同じように、ホームラン・コンテストも組み込まれ(昨年ドジャース
を引退したジェフ・ケント二塁手が6本で優勝)、選手お披露目の市中パレードや、
前日の殿堂入りスター5人のファン会見も行われました。
殿堂入りの名士の中で、注目されたのは、先発したボブ・フェラーさんです。
今年90歳。最年長の現存OBです。
毎日、孫を相手に裏庭でゴム・ボールを投げていたフェラーさんは、依頼を受けると
すぐにOK。前日、夫人とともに、クリーブランド郊外の自宅から、マイカーで
クーパースタウン入りする元気さでした。殿堂組以外は22人のメジャーOBが出場。
かつて”火の玉投手”と恐れられて160㌔の剛球は「僕にはもう無理ですが、願わくば
ストライクを投げたい」と、自信たっぷりのマウンド。「2人だけ」の限定ピッチングでした。
相手の先頭打者は、2004年に殿堂入りした、通算3319安打のポール・モリター
遊撃手。中前へ見事なゴロのクリンヒット。「いや、やらえた」と、笑顔のフェラーさん。
試合は7回終了で5-4の接戦でした。スタンドは7069人で満員の盛況。
(チケットは内野12・50㌦、外野11㌦=約1300円)。
クーパースタウンは「天候にも恵まれ(この時期雨が多いのです)たし、ファンにも
喜ばれたイベントになったので、来年も計画します」(ジェフ・アイデルソン会長)
と、成功を祝うコメントでした。
了
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