両リーグ6地区で一番の異変は、ア西地区の首位を走る、レンジャースの
躍進ではないでしょうか。
西地区には、昨年100勝を挙げ、オープン戦も好調。「連覇間違いなし」とも
言われた、最強のエンゼルスがいます。ところが、5月15日からテキサスに
エンゼルスを迎えた3連戦で見事なスィープ、3連勝。通算7連勝。
2位に上がってきたエンゼルスに、一気に4・5差も付ける独走態勢です。
これは、まさに、驚き。ミラクル・レンジャースではありませんか。
好調の原因は投手陣の整備にあります。
昨年までのレンジャースは、猛打線でリーグ1の破壊力を見せるのですが、
それを上回る失点が多く、撃ち合いで敗れる、のがパターンでした。
これが、大幅に改善され、最下位の常連だった投手陣の防御率は、第6週
終了でリーグ6位の4・37。さらに、守備も向上。リーグ3位の・978。
投手、守備が良くなれば、自慢の打線で連勝は不可能ではありません。
投手陣の目覚めは、請われて入団した、殿堂入りの大投手、ノーラン・ライアン会長
の存在が大きい、と思います。
投手コーチもマイク・マダックス(300勝投手・グレッグの5歳上の兄)が新任。
ライアンのアドバイスと、マイクの激励で改善されつつあります。四球を
恐がり、かえって乱発していたノーコン病も「ストライクを投げろ。常に攻めろ」
の基本姿勢で減り、今は、与四球はリーグ5位の少なさ。
攻撃姿勢は打線も同じ。本塁打62本はリーグ1位。チーム得点206は同2位。
盗塁29もリーグ3位。”すべてアグレッシブに”の精神は共通です。
内野手はヤング遊撃手が3塁へ転向。遊撃にはジャイアンツを去った、42歳
のビスケールを獲得、若手との併用で、内野のスキは無くなりました。40併殺は
リーグ2位、なのです。
まだ、日程は4分の1を終えたばかりですが、MLBコムのサリバン記者は
「ファンの応援が盛り上がり、ナインに自信がみなぎっている。この勢いは
一時的なものではない」と、分析しています。
このエンゼルス3連戦は10万4859人の大入り。この2年間、3連戦のベスト動員
を記録しました。ファンが戻ってきたレンジャーズ。このスパートが
どこまで続くか、しばらくは、見守りたい、ですね。
了
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