フィリーズは5月15日午後、チャリー・マニュエル監督、主力選手らが、そろって
ホワイトハウスを表敬訪問しました。
実は、4月14日に大統領訪問を予定していたのですが、その前日に、
チーム・アナのハリー・カラス氏が亡くなり、功労者の突然の死去に、喪に服したフィリーズ
は訪問を中止。ちょうど、15日、ワシントンで、ナショナルズ戦の第1戦が行われたため
この日にに切り替えたものです。
今年は、最初にヤンキース、次いでレイズが訪問していますが、ワールド・チャンピオン
チームとは格が違います。オバマ大統領は喜んで一行を歓迎。
選手を代表して、ジミー・ローリンズ遊撃手が特製ジャージー、記念ボールを大統領に
プレゼント。オバマ大統領は「野球ファンの1人として、本当に諸君の頑張りには
敬意を表したい。下馬評では話題にならなかったが、負け犬、などとう言葉は、
努力で消え去る、ということを諸君は見事に示した。
誰も優勝を予言したいなかった昨年、”やればできる”のを実行したのは、
本当に素晴らしい」と、称えました。
ローリンズは「私も黒人選手。大統領は史上初の黒人出身。大統領選挙のキャンペーン
を後押しした1人として、ともに王座に就けたのは心からの喜びです」
と、あいさつしました。ローリンズも、本塁打王・ライアン・ハワード、
3番のチェーズ・アトリー二塁手(3人とも出席)もマイナー育ちの主力選手。
大統領は大金移籍のスター選手を中心にして作り挙げたチームではない、
フィリーズの行き方には共感を得たのでしょう。
「シカゴがホームの私は、ホワイトソックスが長年の眠りから覚めて、2005年
に王座に就いた頑張りはうれしかった。カブスも100年の冬眠を経て、
いつか、晴れのパレードが出来るのを夢見ている」と、和やかなレセプションでした。
大統領は「本当はジャージーよりも、キミの優勝指輪が欲しい」と、
ローリンズにジョーク。「オーー!ノー」と、のけぞるローリンズ。
ヤンキースは大統領が中東へ飛んだため会えず、フィリーズは3チーム中、一番の
成果を挙げたようです。
喜びにあふれたフィリーズは、15、16日と、ナショナルズに連勝。
特に、この夜の試合は延長12回、4時間31分も掛かる深夜のロングラン。
これを粘り勝ちしたのも、大統領訪問の余韻が残っていたからではないでしょうか。
激戦のナ東地区で今、2位に付けているフィリーズです。
了
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