クリーブランド・プログレッシブ・フィールドのセンター後方空き地に、昨年開幕に合わせて
建設された「ヘリテージ・パーク」の見学が、今回の訪問の目的でした。
右翼寄りのセンターにある、インディアンス・ブルペンの隣です。この一画にはびっしりと
植樹され、投球を眺めることはできませんが、ミットの音、気合も聞こえてきて、雰囲気は
一段と盛り上がります。
チケットを買って入場した人なら、だれでも無料で見学できます。試合前、途中、試合後
でもいつでも自由です。ここには、職員が交代で「解説者」を勤め、歴史を説明して
くれるのが、他球場のこのような設備と違うところです。ここに、インディアンスの熱意を
感じますね。
左中間スタンドの右横には、グリーンの「案内看板、スターの群像写真」が掲げられ、
「ああ、あそこなのか」と、すぐに分かります。スタンドのどこからでも、行き来ができます。
このセンター後方、ブルペンの上は「パーティ・パビリオン」になっていて、ファンの飲食、
歓談の場なのです。
このレイアウトは、フィリーズが建設した「シテイズンズ・バンク・パーク」の外野殿堂構想と
そっくりです。規模の広さは、ヤンキースのセンター後方にある「モニュメント・パーク」
を意識し、参考にしたのは間違いありません。
「ヘリテージ・パーク」は上下2段に分かれており、上段には、クーパースタウンの殿堂にも
入っている英雄を、下段には、インディアンスの殿堂入りしている方々を飾る構成です。
白の石を4段積み重ね、選手の写真パネルと説明を金文字で彫刻した額を、その石
の上部に張り付けて掲げてあります。この茶色の額の出来栄えは、同じような
クーパースタウンの額と比較しても、十分評価できる、会心の制作、だと思います。
実に立派な殿堂ですね。インディアンスの100年余の歴史を知る人には、時間を
忘れる空間ではないでしょうか。
了
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