レイズは25日、打撃不振にあえぐ松井秀喜外野手に戦力外通告、
ウェーバーを経て他球団のさそいを待ちますが、これで、事実上の
メジャー引退でしょう。
今季は打率・147の自己ワースト、代打も10回
で1安打。得点圏内で26回中25回凡打。あまりにも無残でした。
この日、ジョー・マドン監督は、移動先のボルチモのホテルで、監督室に、松井を
呼び、解雇を伝えましたが、「内容はいいのに結果が出ない。まだ
やりきれていない.力は残っているはず」と、名残りを惜しみました。
タンパでは連日、ブーイングのアラシ。「あんなに打てないヤツをなぜ
好機に使んだ」と、監督批判も高まるばかりでした。
ついには「アナを掘ってマツイを埋めたい」という激烈な記事が、タンパの
地元紙「タンパ・トリビューン」に載る有様。これでは、マドン監督も
かばいきれなくなった、に違いありません。
これほどひどい罵詈雑言を浴びせられた日本人選手はいません。
レイズの支援母体からこういう記事が出るとは、いかに、地元メディアと松井が
うまく行っていないか、が良く分かります。
松井はヤンキース入団当時から「チーム松井」がサポート。通訳、
専任広報担当がガードしてやってきました。
だから、常に通訳付きで、自分の言葉で外人記者に話していないのです。
これでは、落ち目になると、アメリカの現地記者は快く思わない流れ
になってしまいます。
アメリカに10年余もいて、英語で自在に話さないとは、現地に
いる人は奇異に感じます。
プエルトリコ、ベネズエラ、パナマらラテンの選手は、スペイン語ですが、
渡米したら英語を懸命にマスターし、一日も早く覚えよう、と努力します。
私も、日本で通訳付きの会見に何度もでましたが「どうもニュアンスが違う。こちらの
言うことが伝えられていない」と、首をかしげることは再三ありました。
それほど、練達の通訳でも真意を伝えるのは難しいのです。
渡米した選手では、非力、と思われた長谷川滋利投手が長く活躍し、
今もアメリカで生活しているのは、猛烈に英語を勉強し「ここでやりたい」
意欲があったから、と、自著の「僕の英語勉強法」で語っています。
そういう成功例もあるのです。
つたなくてもいいから、自分で話かければ、相手は「こういうことかい」
と、乗ってくれます。自分でやれば、理解されただろうに、
と、惜しまれてなりません。
了
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