1日遅れの開幕の2日。小雨降る悪天候(気温5度)のシカゴ・リグレー・フィールド。
カブスと対戦したパイレーツは見事な逆転勝利。しかも、満塁ホームラン
の快挙でした。
打ったのは、2番のネイル・ウォーカー二塁手。まだ25歳の新鋭で、
昨年から攻守の活躍、一気に注目されてきた選手です。
カブスの新監督、マイク・クェードは「あのキッズに」と、悔しがりましたが、
この開幕満塁本塁打は、殿堂入りのスター、ロベルト・クリメンテ外野手が
1962年4月10日、ホーム(当時はフォーブス・フィールド)の対
フィリーズ戦(投手はジム・オーエンズ)で打って以来、49年ぶり、
チーム史上2本目の歴史的なアーチになりました。
パイレーツは昨年、だんとつの最下位になったお荷物チーム
ですが、実は、昨年はカブスに10勝5敗と勝ち越し、ロードは
全く勝てないワースト成績だったのに、リグレーだけは5勝4敗と
勝ち越しており、ナインは自信を持っていたのです。
ウォーカーは、対カブス戦は打率・472、二塁打6本、本塁打
4本のカブス・キラー。偶然ではないのです。
0-2とリードされていても「必ず逆転できる」と、信じて
いた、と5回の逆転を演出したのです。
カブスの先発、ライアン・デンプスターは右腕エース
ですが、パイレーツ戦は0勝4敗と全く勝てなかったので、
こういう背景を見れば、パイレーツの勝利は可能性
十分だったのです。
この日、カブスは昨年亡くなった、人気解説者、ロン・サント
三塁手を悼む喪章を付け、パイレーツも2月に死去した、
ワールド・シリーズ優勝監督、チャック・タナー氏を
悼むパッチを袖に着けてプレーしました。
雨は止み、9回にやっと太陽が差し込むと、ファンは
歓声を挙げました。波乱のナ中地区。今季は
意外なハプニングが起こるかもしれません。
了
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