ナ・リーグのMVP投票は22日、発表され、レッズの新鋭
3番打者、ジョーイ・ボット一塁手が初受賞しました。
驚いたのはその得票です。
全米野球記者協会員32人(16都市、各2人)の1位票32中、
何と31票も独占。カージナルスの3番、アルバート・プーホルズは
わずか1票。165ポイント差も附く圧勝でした。
プーホルズは42本塁打(ボットは37本で3位)118打点の2冠王。
ボトは無冠。ボットが上回ったのは、・324の打率(リーグ3位)です。
しかし、出塁率・424、長打率・600はともにリーグ1位。
その上、レッズはカージナルスを上回り、15年ぶりの地区制覇、
ポストシーズン進出が大きなポイントになりました。
「神経質になって、良く眠れなかった。しかし、この結果は、本当に
信じられない。仰ぎ見る存在のアルバートに、僕が勝つとは」。
2年前はまだマイナー。その2008年、父が急死。深い悲しみ、
ショックを乗り越えた2010年でした。
まだ、最低年俸ラインの52万5000㌦(約4360万円)
の年俸。やっと初めて年俸調停を受けられます。
今夏のオールスター・ゲーム初出場も、最後のファン投票
(5人の候補から選考)で当選した、いわば、無名の27歳。
ボットは言うのです。「父にもうれしい報告ができる。
こんなドラマが来ましたよ、と」
レッズからは、1995年のバリー・ラーキン遊撃手以来、
15年ぶり、9人目(モーガン、ベンチが各2回受賞)
の快挙。12回目のMVPは、カージナルスの17回目
に次ぐリーグ2位。
ボットはトロント生まれ。カナダ出身のMVPは、1997年の
ラリー・ウォーカー外野手(ロッキーズ)2006年の
ジャステイン・モルノー一塁手(ツインズ)以来3人目
になります。
喜びに沸くシンシナテイ市。レッズのヤング集団が、2011年
どんな戦いを見せるか、楽しみになりました。
(了)
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