レンジャーズは、ついに、チーム創立以来、初めて
ポスト・シーズンを勝ち上がり、「49年間、シリーズ勝利ナシ」
のワースト記録にピリオドを打ちました。
大騒ぎのクラブハウスの外でナインを見守る、レンジャーズの
新オーナー、ノーラン・ライアンさんは、喜びを隠し切れません
でした。
「新たなチームの歴史を作れたのは、本当にうれしい。
選手は、敵地で良くやった。完投のリーも、野手も
一丸になったチーム・プレーは、素晴らしい」。
前オーナーが破産でレンジャーズを身売りしたとき
「私がチームを再建する」と、名乗り出たライアンさんは、
投資家グループをまとめ、買収に乗り出したのですが、
交渉は難航。裁判所の裁定にまで持ち込まれる末、
やっと決着がつくまで、2ヶ月もかかる苦労でした。
この間、リー投手の移籍交渉のときは、身売り途中
で、フロントに資金がなく、あわや、流産するところでした。
この困難を超えてのリーグ・シリーズ進出ですから、
ライアンさんの胸中は察しられます。
ライアンさんは、昨年までの会長時代は、
選手の意識革命を進め、「ひ弱なことでは勝ち抜けないゾ」
と、数字にこだわる流れを止め、選手を励まし、
頑張る体質を付けたのです。
しかし、何といっても、オフの成功は、エンゼルスが
いらない、と、放出したゲレロ外野手を獲得し、
ハミルトン外野手との最強コンビを作ったことです。
2人で61本塁打、215打点。この破壊力はリーグ最強
でした。ハミルトンは初の首位打者獲得も、ゲレロが
いたからできたのですし、ゲレロの復活も、ハミルトン
のパワーに刺激された、からです。
エンゼルスは、ゲレロをライバルに出した失敗を悔やんでも
遅すぎました。松井は松井なりに良くやりましたが、
ゲレロとは比較になりませんでした。
レンジャーズは、過去3回のヤンキースとの対決(全部
地区シリーズ)は初対戦の1996年10月1日、旧ヤンキー・
スタジアムの第1戦で勝利してから9連敗中です。
しかも、主戦リーは、早くても第3戦しか投げられません。
「イッツ!タイム!」の合い言葉でナインはぶつかります。
了
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