ホワイトソックスのオジー・ギエン監督が、8月1日、「日本人選手には、
通訳がいるが、スペイン語の通訳がいない。公平な待遇とは思わない」と、発言。
反響を呼んでいます。
ホワイトソックスは、反響が多い、と、驚いて「ラテン系の選手にも、薬物禁止の教育など
十分の待遇をしている。差別はしていない」と、2日に声明。誤解が広がるのを止めようと
しています。
ギエン監督はベネズエラ出身。彼自身、渡米したときには言葉の壁で苦労したこともあるので
「新たに加入したラテン選手にも、意思疎通ができるように、環境を整えたい」という
気持ちがあるのも分かります。
しかし、アメリカで働く、と、決意した以上は、その国の言葉を理解するために、自分で覚える
のが大切ではないでしょうか。
英語をマスターできず、理解できず、失敗して帰国したラテン選手もいますが、
いま、外国籍選手で、最も活躍しているのはラテン系選手たちです。
努力しないで、他人に頼っていては、成功しません。多くの日本人選手の足踏みの成績を
見ると、その感じを強くします。
私も何回か渡米しましたが、長いとき、約1ヶ月間滞在した昔は、ほとんど会話は理解できました。
「こういうときは、こうしゃべるのだ」と、呼吸を飲み込めば、自然に言葉は出てきます。
本人の言葉でない通訳付きでは、相手に意志が理解されません。
昔から「郷に入りては郷に従え」と、言われてきました。苦しんで身に付けたラテン選手は、
そうしなければ這い上がれない環境にいたからこそ、独力で切り開いたのです。
最近渡米した日本人選手を見ると、チームに溶け込んで、自分から飛び込まない限り、
道は空かないのです。アメリカ人はこちらからぶつかれば、良く受けてくれます。
ロッキーズのヒメネス投手が、今季大成功したのも、故郷ドミニカ時代、学校できちんと
語学を勉強して渡米してきた努力が、花開いた、と、思います。
ギエン監督の投げかけた発言は、その背景を考えると、意味深い、と、感じました。
了
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