2009年度のベストGM賞に輝いたのは、マリナーズのジャック・ズレンシック氏です。
今年59歳。スキンヘッドの小柄な人物ですが、このオフは、サイヤング賞投手、
クリフ・リーをフィリーズから獲得、内野、外野の守備陣に快足、好守の選手
を配置し、ほぼ万全の態勢でキャンプインします。
この補強が実れば、「マリナーズは間違いなく、エンゼルスの連覇を阻むチームになる。
オフの勝利チーム」との評判です。
ペンシルバニア州ニューキャッスルの出身。ホワイトソックスのマイナーで1973年
から2年間、二塁手でプレーしましたが、選手生活に見切りを付け、
ピッツバーグの高校でフットボール、野球のコーチ。母校のオースティン大学でもコーチ業
をこなしたあと、メッツ、パイレーツ、ブリュワーズでスカウト担当の仕事に就き、
ブリュワーズのアマ・ディレクター時代の2007年、「優秀な選手を発掘した」と、
ベースボール・アメリカ誌選定の「MLBベストエキゼクティブ賞」を受賞しました。
GM以外の人物が受賞したのは初めての快挙。まさに、異例の表彰でした。
今年度も「ルーブ・フォスター記念ア・リーグ・ベストGM賞」を受賞。
1月30日、カンザスシテイの黒人リーグ野球博物館で表彰式に出席しました。
ブリュワーズでの実績に目を付けたマリナーズは、再建役のGMに引き抜き、
昨年度は、ダン・ワカマツ監督を就任させ、見事に61勝から85勝(最下位
から2位へ)の立て直しに成功したのです。
しかし、彼は謙虚でおごらず「この受賞は組織全体に贈られたもので、
私は、代表して受け取っただけです。全員のチームワークの成果です」
と、しか話しませんでした。
さすが、敏腕GM。周囲への配慮が感じられますね。
間もなく始まるキャンプ。マリナーズがどんな新チームになっているのか、
楽しみです。
了
コメント