7月26日、クーパースタウンの野球殿堂入りした、レッドソックスのジム・ライス
外野手の背番号「14」の欠番セレモニーは、28日の日曜日、ホームの
フェンウェー・パークで行われました。
満員のファン(3万8084人)に迎えられた、ライスは「14番」の旗が
右翼ポールにスルスルと、掲げられるのを見守りました。
レッドソックスは、チームの基本方針として、「クーパースタウン入りした選手
しか欠番にしない」ことになっています。ライスの実績は、これまでの欠番スターと
比べても遜色はないほど、立派だったのですが、毎年、記者会投票で落選し、
15年目の最後に滑り込んだときは、ファンも大歓声を挙げて喜んだものです。
クーパースタウンの表彰式には、ボストンから大挙、レッドソックス・ネイションが
参集。式典の広場は、大半はボストン・ファンでした。
ライスはあいさつで「15年目のラストの選ばれたことには、何もこだわっていない。
重要なのは、ついに選ばれたことだ」と、資格ラストイヤー選出に淡々としていました。
しかし、もし、今回も見送られたら、今後、いつ選ばれるのか、分かりません。
この欠番セレモニーも実現しなかったのですから、胸中は、いろいろな、
複雑な思いがこみ上げてきたに違いありません。
友人、同僚、家族らの関係者多数が出席した28日。ボストンは、気温28度、
曇りの天気。アスレチックスを迎えたナイターの試合前の式典は、
ボストンの14番ユニホームを着たライスは感謝のスピーチ。
「私はボストン一筋に16年間、伝統ある球団の左翼を守れたのを、一番うれしく思います。
これも、ファンのみなさまの激励、サポートのお陰です」と、何度も手を振りました。
ライス自身、晩年には、他球団移籍の話もあったのですが、
「私はここで生涯を終えたい」と、トレードには応じませんでした。
レッドソックス・マガジン誌はクーパースタウン入り記念号を編集。1984年の
表紙を飾ったライスをクローズアップしました。「ボストンのグレーテスト・モーメント
の一つ」と、ライスを称えています。
この日の試合は、パペルボンが9回、まさかの3失点。延長11回に敗れる
波乱で、記念日を飾れなかったのは残念でしたが。
了
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