この島にヤンキースの1Aチームが誕生したのは1999年。ブルックリン
に誕生したサイクロンズ(メッツの1A)と、対抗する形でスタート。当時の
ルドルフ・ジュリアニ・ニューヨーク市長の骨折りでした。
最初の2年間は、この島の名門大学「スタテン・アイランド・カレジ」の
スポーツ施設を借りてプレーしていましたが、この港に面した土地に
専用球場を完成させました。
入場各ゲートには帆船を形とる帆が掲げられているユニークなデザイン。
私が訪ねた日は、ヤンキースはちょうどロード・ゲームで不在でしたが、
幸い、地元のYMCA少年野球チームが試合をしていたので、
無料で球場内を見学することができました。
外野席はなく、湾を見渡す絶好のロケーションです。スタンドはヤンキース・ブルー
の濃紺一色。2階にはスィーツもあり、どの角度から見ても見やすい野球場です。
ここの卒業生では有名人も多く、ヤンキース伝説のスターの額も掲げられ、
マイナー選手も肩を並べて掲額されています。
現役選手ではロビンソン・カノ二塁手、王健民投手がいます。2人の
スタテン時代の背番号「19」(カノ)「41」(王)はともに欠番になりました。
中央スタンド正面には、白球に紺のナンバーを入れた表彰額が飾られています。
カノはレギュラーで活躍していますが、王は2年連続19勝のあと、故障で
挫折。今は故障リスト入りしています。一日も早い再起を祈りましょう。
「スカウトの殿堂」も球場一塁側のフェンスに7人の表彰者の掲額が
ありました。
このヤンキースには「スポンサー・サービス・マネジャー」として、
日本人のタク三原さん(25)が勤務しています。早稲田大学のアイスホッケー部
にいたスポーツマンです。4年前には「ミズノ・ジャパニーズ祭り」のイベントが開催され、
松井秀外野手も参加してにぎやかにファンと楽しんだようです。
スタテン島の野球の歴史は古く、1886年4月22日に最初の野球試合が行われた、
と伝えられています。実に100年余も野球が続く長い歴史がある島です。
ジャイアンツもヤンキースもここで試合した、と言われています。
島には「スタテン・スポーツ博物館」がある、と聞いたので捜したのですが、
常設展示場がなく、資金不足で援助をアピールしている途中です。
「スタテン島博物館」はこの球場前の坂に建っています。動物、植物などの
自然を知ることもできます。フェリーの歴史も分かります。
入場料は2㌦。シニアは無料でした。
再びフェリーでマンハッタンへ戻りましたが、次回はナイターを観戦したい、
と、願っています。
了
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