レッドソックスのマイナー(2A)ポートランド・シードッグス(海賊の異名)所属の
田沢純一投手が12日、対トレントン・サンダー戦に先発。見事に4勝目を挙げ
チーム一番のエース挌です。
2Aで修行しているのは「日本でもプロ経験がなく、アマ出身の田沢に本場の
プロの経験を積ませたい。昇格を無理に急がない」チームの方針で投げているもので、
もう7試合の先発を体験。マイナーでどう投げるか、の呼吸もつかみ、
いつでも昇格へゴー、の状態です。
しかし、レッドソックスは先発5人が順調です。さらに、リハビリ中のスモルツ投手も近く
再起OKですから、田沢のチャンスはまだ当分はないかもしれません。
10日の母の日は、ナインと同じピンク・ユニホームで登板を待ちましたが、
あいにくの雨で中止。このイベントは6月6日へ延期されました。
ポートランド市はボストンにも近いメイン州南西部で一番大きい町。
海に近いため漁業も盛ん。石油輸入港でも知られ、近年、急速に発展
しつつあり、町自体に活気があります。
シードッグスのホーム「ハドロック・フィールド」(HADLOCK)は1994年に完成。
それから4回の改修、増築工事を経て、現在は6900人収容のスタンドです。
今季16試合で1試合平均4855人を動員、約7割もの席が埋まっています。
やはり、レッドソックス・ファンは、地元チームの昇格候補選手が集まる
シードッグスを愛しているのが分かります。
ここは鉄道利用が大変便利です。
ボストンの北駅(ノース・ステイション)からポートランドを往復する「ダウンイースター」
のアムトラック路線が、球場近くに止まります。1日8往復。約2時間30分の旅です。
球団は「ポートランドからフェンウェーも直行可能ですよ」と、宣伝しているほど便利です。
この球場はフェンウェーのレプリカ・モデル、とも言える建築です。
あの有名な「グリーン・モンスター」の左翼フェンスとそっくり同じ建て方に
なっています。
「若者はここで練習して、どんな打球が跳ね返るか、どこを守ればいいいか、を
学べる。昇格実践修行の場です。その目的のために球場は作られました」
と、シードッグスの広報部長、クリス・キャメロンさんは説明しています。
ポートランド市は、日本の大森貝塚の発見者、エドワード・S・モースの生地
なので、品川区と姉妹都市の提携をしています。
田沢はいつまで2Aにいるのか、3Aポータケットへ一歩上がるのか、
または、7月15日のイースタン・リーグ・オールスター・ゲーム
(トレントン市、ニュージャージー州)へ出るのか、マイナーのこれからの動向を
注視したい、と思います。
了
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