MLBコムのトム・シンガー記者は17日、「今秋のワールド・シリーズのナイター
開始時間は約40分、早まる予定」と、ファンにはうれしい知らせをホームページで
伝えました。シリーズのウィークデー開催試合は午後8時30分(東部時間)開始が
この30年間の恒例でした。それが7時50分開始に繰り上げられるのは、
帰りの時間が気になるファンには、有り難いことです。
これは、バド・セリグ・コミッショナーと、独占放映権を持つフォックス・スポーツ、
エド・ゴレン会長とのトップ会談で内定したもので「少しでも多くのファンに見て
もらえるように、開始を早めたい。終了が深夜になるのはファンのためにも避けたい」
という、セリグ氏の要請を受けたものです。
コミッショナーは、さらに「週末の試合は家族が観戦できるように、午後3時
開始が望ましい」と、要請しましたが、これは、フットボールと、正面から
開始時間がぶつかるため、フォックス社(フットボール中継もやっているので)
はすぐにはOKせず、保留になっています。
昨年までは午後8時にオンエアー。プレーボールは午後8時38分。試合時間は
平均3時間16分でした。これでは、ゲームセットは午前零時を過ぎることも
しばしば。視聴者も球場へ来た人も途中で諦めて帰る始末でした。
「子供、青少年が長く見てくれる時間の設定は悲願だった。我々も努力した。
ともかく、今季はこれでやってみよう、と」と、ゴレン会長は決断したのです。
「週末は家族でメジャーを楽しむ、理想は分かる。しかし、NFL、カレジとまともに
対決しては、視聴率は30%ダウンは確実。それでは営業ができない、という
苦しさもある」と訴えるゴレン会長でした。
広大なアメリカ大陸では東西4時間の時差をどう調節するかは大問題。
ニューヨーク午後8時開始だと、ロサンゼルスは午後4時。日本は午前9時。
40分繰り上がり、その日のうちに帰宅できるなら、ファンには好評ではないでしょうか。
すべての設計はニューヨーク時間が基本になっているMLB。この改革で
ファンは歓迎するか、観客は増えるのか、30年間も続いた午後8時30分前後の
プレーボールが、本当に繰り上がるのか、最終結論を見守りたい、ものです。
了
コメント