何回も反対され、議案が否決され「また、駄目か!」と、思ったことでしょうか。
とうとう、ついに、フロリダ・マーリンズの新野球場の建設支援法案がOKになった
のです。
3月23日、マイアミ・デード・カウンテイ(郡)・コミッションは、13人の委員投票で
9人が賛成し、(反対4)可決されました。この4日前にはマイアミ市コミッションも可決、
OKしており、地元両者の合意を得られたことで、着工することになりました。
本当に良かった、ですね。
なにせ、今借りている、NFLマイアミ・ドルフィンズ・スタジアムは、マイアミ市の北部、
はるか彼方で、毎日ファンに来てもらいたい、プロ野球のとっては、あまりにも不便
なのです。一度、行かれた方は「もう、いいや」と、諦めたくなるほどの遠方で
往復は大変でした。
これでは、メジャー・リーグだんとつの不入り(昨年も133万5076人しか入らず、
ワースト最下位動員)なのです。
公共バスもなく、車マイカー、レンタカーしかありません。
マイアミ市内から1時間もかかります。これではファンは来ないのも当然でしょう。
ドルフィンズ・スタジアムはフットボール専用に建設されただけに、変形で
野球には向いていません。この不便さも限界。「マイアミ市側の協力が得られないなら
移転を考えよ」と、MLBからも迫れらていました。
議会の承認、賛成の報を聞いた、MLB・ポール・デュパイCOOは
「マイアミからメジャー・リーグが消えなくて良かった」と、
ほっと一息だったそうです。
反対者は「プライベイト企業のために市民に増税を強いるとは何事」と、
強硬でしたが、「建設されれば、町の活性化につながり、新たな雇用も増える。
観光客も増えるはず。地域全体の利益につながる」と、賛成に回った委員が多く、
やっとOKになったのです。
すでに、カンザス本拠のHOK事務所が設計した、球場モデルも昨年に披露され、
今夏、7月6日に着工予定です。
開閉式屋根(マイアミは突然の雨が多く、雨天中止の危険が多いため)を
付けるので、総工費は5億1500万㌦(約550億円)にもなります。
この内、マーリンズは1億1900万㌦(約115億円)を支出し、他は「ベッド税」
などの増税でまかないます。
この経済不況の中、無事に工事はできるのでしょうか?まだ、心配はつきません。
完成は2012年3月。すでに元オレンジ・ボウル(解体)の跡地は整備され
いつでも着工できます。
了
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