ジャイアンツは間違いなく新時代へ向かっています。寒いキャンドルスティック球場
から、内海のAT&Tパークを自力で建設。現在の繁栄を築いたオーナー、ピーター・
マクガワン・オーナーは「私の使命は終わった。今期限りで引退する」と、退任を
予告しました。GMも功績があつたブライアン・サビーン氏も去りました。チームは
「ボンズに頼らない若い世代の構築」へ、毎日、日々進んでいます。
試合を見ていると、明らかに外野の守備力の向上が分かります。フィリーズから
獲得した、ゴールドグラブ賞のアーロン・ロワンドがセンターに入ったのが大きい、と思い
ます。右翼にはベテランのランディー・ウィンが回り1番打者。左翼に俊足のデーブ・
ロバーツ。これだけ攻守走そろったトリオは他球団を上回ります。スキがありません。
今、ロバーツの代役に新人、B・ホーウィッツが起用されて活躍。この外野トリオ
が看板です。
うれしいのは、41歳の大ベテラン、オマー・ビスケール遊撃手の再起。ついに、
遊撃手最多出場記録を更新、その記録保持者だった、ルイ・アパリシオを招いた
表彰式で、2人は堅く抱き合い、ファンの拍手を浴びました。そのシーン
は印象的でした。新人遊撃手、ボコック、バリスを教え、育てながら「健康で
いる限りプレーしたい」と、元気はつらつ。右ひざの手術で長いリハビリでしたが、
軽妙な守備は少しも衰えていません。
ビスケールはドラムもたたく音楽家。自ら主催するバンド・リーダーです。
絵筆を持って絵画に情熱を込め、個展まで開いています。このアート才能が
彼を支えているのです。
チーム最年長のビスケールがいつまでも健在で、巧みな守備を見せて欲しい、
と願っています。新戦力が育てば、ジャイアンツは、秋が楽しみ、だと思います。
了
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