ターナー・フィールドの「ブレーブス博物館」には、歴史的記念物
が展示されています。
1954年にチームの移動用に使っていた、寝台車、です。
「かってはこの列車で試合地を転戦していた。説明や写真よりも、実物
を展示して、車内を見学してもらえば、当時の体験ができるはず」と、この
博物館の設計、施行担当のテッド・ライアン氏のアイデアだ、そうです。
ステンレス製の車体は白銀に輝く見事なもの。各地の博物館を
見学したライアン氏は、鉄道発祥の地、ボルチモアの「鉄道博物館」
(インナーハーバーから5ブロック先のプラット通りに立派な建物があります)
から、1982年に引退、博物館入りしていた、この寝台車を借り受けてきたものです。
交渉から搬入まで約2年半もかかりました。
狭い車内にはダブルベッドが4つ。起きると折りたたんでソファに
切り替えられますが、大男がここで生活は大変だった、と、往時を
思い出させます。若者は先輩の話を聞く、新人教育の場、にも
なった、と言われます。
車内へは階段で入り、自由に見学できます。当時の選手のナマの声
もイヤホーンで聴くことができます。
列車移動はボストン時代まで、で終了。まだ白人、黒人の同室は禁止され、
白人専用だった、と言われています。
館内には、1912年当時の木製ダグアウトも置かれ、
ボストン時代のユニホームは、いかにも重そうなフランネル生地
で、白のホーム用は胸に赤でBの刺繍入りです。
球場には「ブレーブス・アートワーク」の様々なペイント、展示
があり、球場全体を、いかに、ファンにアピールするか、工夫
を凝らしているブレーブスです。昔からの歴史、伝統を、きちんと
整理している姿は、好感が持てました。
了
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