ナッシュビルには、立派な殿堂があります。
ダウンタウン中心地、ゲイロード・エンターテインメント・センター
の内部にある「テネシー・スポーツ殿堂」です。
この1階メイン・ロビーに殿堂があります。展示場の他、だれでも
遊べるバスケットボールのミニ・コートや、ゲーム場、スポーツ・
ビデオを常時観賞できるミニ劇場が2つも併設されています。
アマ五輪関係資料も豊富にそろえられています。
テネシー州出身のメジャー選手は、意外に多いのです。その中の
代表格が、メンフィス出身の名捕手、ティム・マッカーバーさん。
今はTV中継のアナリスト、として知名度も高く、66歳も今も解説を続け、
ファンが多い方です。
17歳の最年少でデビュー。在籍21年間、通算1909試合出場。
勝負強い打者で知られ、1964年、ヤンキースを4勝3敗
で破ったワールドシリーズは、打率・478で首位打者を取った
ほどの左打ちの好打者。
1992年、ブルー・ジェイズ対ブレーブスのワールド・シリーズ
中継後、ブレーブスのクラブハウスへ取材に来たマッカーバーさんは、
何と、頭からバケツ入りの水を浴びせ掛けられる事件に出会いました。
同氏の解説が気に入らない、と、ブレーブスのディオン・サンダース
外野手がバケツ放水の暴行。しかし、驚いたのは、びしょ濡れに
なったマッカーバーさんは、少しもひるまず「ディオン、良く聞け」
と、解説の根拠を説明。乱暴者ディオンを説き伏せた態度です。
私は、ちょうど、この年に取材していましたが、この堂々たる
姿には感服しました。
Wシリーズで起きた「バケツ放水事件」は、これが最初で最後。
サンダースは高額の罰金を取られ、NFLと二刀流の人気スターも、
以後、急落。姿を消しました。
普通は両者乱闘になる、と思いますが、自分の所信表明、
で屈服させる、とは、さすが、大物解説者は違う、と、忘れられない
思い出でした。
了
コメント