松原 明の大リーグ

最後の1人はダルビッシュ、フリーズ

ファン投票で募集していた、「オールスター・ゲーム最後の1人」は

全米から投票が殺到。当選したのは、アはレンジャーズのダルビッシュ投手。

ナは昨年のワールドシリーズＭＶＰ、デビッド・フリーズ三塁手。

ダルビッシュの得票数は７３０万票、と言われています。

全体の投票数は分かりませんが、最初からリードしていたのは確かです。

「僕はまだオールスター出場にふさわしいか、どうか、良く分からない。投げる

ときは、自分のベストを尽くす。もし、私が最後の1票を入れるならジェイク・ピービー

投手（ホワイトソックス）が一番、と思います」

と、あくまでダルビッシュは謙虚でした。

ＭＬＢコムのレポートです。

フリーズは大量投票で後押ししてくれた、セントルイスのファンに感謝を

ささげ「セントルイス！彼らはカージナルス野球を愛している」と、喜び

を語りました。

「一番の喜びは恩師、ラルーサともう一度野球ができることです」。

ラルーサ監督は昨年、ワールドシリーズ優勝を最後に引退、このオールスタ－は

特例でナの指揮を執ります。

今夏のファン投票はツィッターＯＫになり、爆発的に増加。3億９１２０万票にも

なった、歴史的なファン人気を呼びました。

日本人の最後の1人当選は、２００４年の松井秀喜、２００７年の岡島秀樹以来

5年ぶり、3人目。

カンザスの舞台で健闘を祈ります。

了

アストロズの4番、カルロス・リー一塁手、マイアミ入り

ナ東地区4位のマーリンズは、4日、アストロズの4番、カルロス・リー一塁手

を、若手2人と交換トレードで獲得、打線の補強をしました。

リーは長年、アストロズの中心で引っ張ってきた強打者。通算３５４本塁打

している、３６歳の大ベテランです。

マイアミは、サンチェス一塁手が打率・２０３の不振。打線にパワーがないので

このままでは、とても、ナショナルズ、メッツ、ブレーブスの３強には

太刀打ちできないので、緊急補強したようです。

その上、オールスター・ゲームのホームラン競争にも指名された

２２歳のホープ、１９本塁打している、Ｇ・スタントン外野手が右ひざを故障。

出場辞退も予想されるピンチ。

やむなく補強に踏切りました。

しかし、この東地区で勝ち抜くのは大変です。老友・リーでパワーアップ

できるかどうか？

了

クリフ・リー投手、やっと勝った！

１勝もできないまま、7月に入ってしまった、フィリーズのベテラン左腕、

クリフ・リー投手が、4日、ニューヨークでのメッツ戦に先発、8回、

7安打、2失点、三振9個を奪い、やっと、今季初勝利を挙げました。

ＣＢＳスポーツラインのレポートです。

サイヤング賞の実績があるリーは、フィリーズのエースです。

右腕のエース、ハラデイ投手が故障脱落したため、1人で頑張って

きましたが、好投しても勝てず、チーム８３試合目で初勝利でした。

「独立歳の祝日に初勝利。良かった」と、ほっとするチャーリー・

マニュエル監督。

「勝利はもう昔のことのように思える。今日はおいしいワインを

飲めるさ。気にしない、といえばウソになる。勝敗は自分で

コントロールできない。こういう苦難もある」と、リー投手。

メッツとは今季４回目の対戦でしたが、この日は、相手を

寄せ付けないシャープさがありました。

サイヤング受賞投手は、不思議にこのようなスランプがあります。

グレッグ・マダックスはパドレス時代の２００８年、１４試合勝てず、

フェルナンド・バレンズエラ投手（ドジャース）も１９８８年から

2年間、１９試合も勝利に見放されていました。

まだナ東地区最下位に沈んだままのフィリーズ。

今季はもう諦めて、選手を放出する、うわさも立ち始めました。

リー自身、どうなるか、前途は不明です。

了

チッパー、ケント辞退で球宴出場へ

ブレーブスチッパー・ジョーンズ三塁手は、3日、ファン投票当選の

マット・ケンプ外野手が、故障リハビリから回復しないため、辞退。

その代役でオールスター出場が可能になりました。

3日、ＭＬＢコムの発表です。

チッパーは「最後の5人」の候補に入り、投票ではリードしていましたが、

これで当選する必要はなくなりました。

ナの先発メンバー（ケント外野手欠場繰り上がり）には、ブリュワーズのライアン・

ブラウン外野手が先発します。

チッパーは今年４０歳。これが最後の現役シーズンなのも、選ばれた背景には

あるようです。

故障から治り、今は、打率・２９１、６本塁打、２９打点。立派な成績を

残しています。通算１９年、４６０本塁打しているチッパーは

現役引退後、クーパースタウン殿堂入りの有力候補になる

でしょう。

チッパーはまだ一度も、カンザスシテイのカウフマン・スタジアムで

プレーしたことがなく、最後の晴れ舞台を楽しみにしています。

これで最後の1人は、ナ・リーグワクは4人の争い。投票2位の

ブライス・ハーパー外野手が当選しそうです。

ファンの人気も高く、おごらぬ人柄はみんなに愛されている

チッパー・ジョーンズ三塁手です。

了

オールスター・ゲームのホームラン競争、選手決まる

オールスター・ゲームの前日、行われる「ホームラン競争」の出場選手、

６人は、2日、ようやく決まりました。

ＭＬＢコムのアナウンスです。

ロビンソン・カノ（昨年の優勝者）マット・ケンプ（昨年のナ本塁打王）がリーグ

代表の主将、として交渉してきましたが、人選は難航。

アはプリンス・フィルダー一塁手（タイガース）ホセ・バウチスタ外野手

（ブルージェイズ）マーク・トロンボ外野手（エンゼルス）の3人。

ナは、ジアンカロ・スタントン外野手（ナショナルズ）カルロス・ベルトラン外野手

（カージナルス）カルロス・ゴンザレス外野手（ロッキーズ）。

２６本も打ち、首位にいるバウチスタはこのショー期待のキングですが、

２５本のジョシュ・ハミルトン外野手は辞退。ファンが見たい、

と思う選手がそろわないのです。

ケンプ自身、まだリハビリ中で、とても球宴へ出るのは無理な

状態。辞退の意味を聞くと「後半戦への疲れを考えると、ここで

強振してスイングの修正ができなくなる」と、いうようです。

「そんなことはないさ」と、自信ありげなのは、フィルダーしかいません。

１６日の夜７時からのコンテスト。カウフマン・スタジアムの夜空をゆるがす

のは、だれでしょうか？

了

オールスター・メンバー決まる

ＭＬＢは1日、本年度の第８３回オールスター・ゲーム（7月１０日、

カンザス・シテイ）に出場する、全メンバー（ア３４、ナ33人）を発表

しました。

日本人選手は今季もゼロ。新人・ダルビッシュ投手も選に漏れ、

ファン投票で選ぶ「最後の1人」（両リーグとも候補５人）の中

に入り、当選を待つことになりました。

ア・リーグを指揮する、レンジャーズのロン・ワシントン監督は

何故自分がダルビッシュを外したのか、コメントしていませんが、

投手陣１３人の中には、レンジャーズからは、最多勝（１１勝）のハリソンと、

クローザーのネイサン（１８セーブ）の2人を指名しており、自分の

チームから投手を3人も出すのは遠慮したのではないか、

と思います。

レンジャーズは両リーグ最多の７人が晴れ舞台へ。ジュシュ・ハミルトン外野手

が最多得票、１１０７万３７４４人の新記録でした。

これまでは昨年のホセ・バウチスタ外野手の７４５万４７５３票。

ナは初選出されたジャイアンツのバスター・ポージー捕手が

７６２万１３７０票。昨年、ライアン・ブラウン外野手が記録した

５９２万８００４票を更新する、ナ得票新記録。

ジャイアンツは、カージナルスとともに最多の4人が選ばれています。

日本人では、イチローが１０位が最多。全く問題にされて

いないのは、残念ですが。

了

６０９号のジム・トーメ、オリオールズへ

フィリーズは1日、ベテランの代打、ジム・トーメをオリオールズへ、若手２選手

と交換トレードしました。

ＭＬＢコムのレポートです。

アトリー二塁手が再起、リハビリ中のハワード一塁手も回復の

見通しが立ったので、トーメの出番はさらに限られることから、

ＤＨでプレーできるオリオールズで最後を飾れるように、との配慮です。

フィリーズは、ハラデー、リーらＦＡの大物獲得で、マイナーの若手

を出してしまい、若手のいい人材が少なくなってきたので、

その補充の意味もある、ようです。

8月２７日には４２歳になるトーメ。

オリオールズのバック・シュワルター監督は「彼のファンは多いんだ。

ベンチ内外で、その自然の影響力を買う。まだまだ、元気なのは

本当にすごい男。チームのプラスになる、と期待している」

そうです。

今季フィリーズでは５本塁打。通算６０９本。

６月２３日のレイズ戦で代打サヨナラ本塁打したばかりです。

フィリーズは再び最下位に転落。今季はもうプレーオフの夢は苦しくなった、

のも、背景にあるかもしれません。

オリオールズは東2位に頑張っています。秋の希望はつながります。

新天地でトーメのバットに期待しましょう。

了