ブルージェイズの歴史は、スターを育て、トレードして、また
若手を発掘し、チームを再建する繰り返しです。
このオフは、開幕先発投手、シュワン・マルコムをブリュワーズへ、
クローザーのケビン・グレッグ投手をオリオールズへ放出。
さらに4番のバーノン・ウェルズ外野手もエンゼルスへ。
いわば、骨抜きの状態で新シーズンを迎えます。
2年半、指揮していたシト・ガストン監督は引退。後任に
指名したのは、レッドソックスで5年間、投手コーチ
だった、ジョン・ファーレル。監督未経験の人材です。
「チームの長期展望に立った改革です。長い目で見て
欲しい」と、アレックス・アントプラスGMは平然と
しています。
ブルージェイズは年々、観客が減り続け、昨年は162万
5555人。25万574人も減りました。これでは大金選手は
持ちこたえられません。まだ、長期契約の残るウェルズ
を出してしまったのもそのためです。
しかし、用意周到。未知のファーレルの補佐(ベンチ・コーチ)に、
マリナーズ監督を追われた、ダン・ワカマツを招いています。
ウェルズと交換で手に入れた、マイク・ナポリ捕手をすぐ、
「捕手が欲しい」レンジャーズへ送り、右腕フランク・フランシスコ投手を
手に入れました。「スターを出して見返りにドラフト指名権が
もらえたのは、計算の上のこと」という戦略なのです。
ブルージェイズには、昨年3AMVPのJ・P・アレンシビア捕手が
デビューを待っている背景があるからです。
昨年、54本塁打と、突然爆発した、3番・ホセ・バチスタ
とは今季で契約切れ、FAの予定ですが、再契約はしない方向。
FA市場へ売り込むため、2010年がフロック、と言われない
ように、バチスタは今季、スパートを掛けるでしょう。
それでフル稼働してくれればいい、という計算もある
ようです。
14勝のリッキー・ロメロ、15勝のブレツト・セシル、10勝の
ブラントン・モローの若手トリオは健在。マイナーのホープ、
カイル・ドレイベック投手も、今季はブレイクしそうです。
クローザーには、3チームを移籍した22セーブのオクタビオ・
ドテルを獲得。
昨年85勝77敗で勝ち越したブルージェイズ。みんなが
甘く見るだけに、意外な結果も残すかもしれません。
キャンプはフロリダのダニーディン。1977年から34年間も続いて
います。球場は「フロリダ・オート・エクスチェンジ・スタジアム。
5510人収容のメイン球場です。
昨年は雨で5試合も中止になり、ホームゲームは
11試合しかできませんでした。
今春の天気はどうか、気になるブルージェイズです。
了
コメント