「あと一歩だったのに」と、嘆く人は今年も見られました。
殿堂投票次点のバート・ブライルベン投手は全体の74・2%、400票。
75%以上の規定に”あと5票”足りませんでした。昨年も62・7%
の得票で惜敗。通算287勝、三振奪取3701個は歴代5位。5チームで22年間も
投げ抜いた鉄腕ぶりは一流です。ツインズには2回在籍しましたが、3年間いた
ときの1987年にはワールド・チャンピオンに輝いています。
惜敗を聞いた殿堂入りのハンク・アーロン氏は「私は何回か、彼と対戦したが、
ヒットを打った記憶がない。いい投手でした。殿堂入りする資格は十分ある、と思う
けど」と、話していました。
「候補に挙がって一度で入れる、と期待していたのに」と、残念そうだったのは、
インディアンスの名二塁手で有名なロベルト・アロマー。397票で8票差。
12回のオールスター出場、10回のゴールドグラブ賞受賞、17年間プレーし、
2724安打の実績は不足はありません。
同じ初顔組のバリー・ラーキン遊撃手(レッズ)も第5位の278票。
彼は、すでに殿堂入りしている、オジー・スミス遊撃手(カージナルス)と比べても
遜色はありません。オールスター12回出場、通算2340安打、レッズでは
1990年にワールド・シリーズ優勝。守備の名手、オジー・スミスは
通算2460安打。同じ遊撃手として、「第1回で当選したかった」思いは
同じはずです。
ブライルベンは来年は14回目、と、投票資格年はあと1年になります。
薬物疑惑が晴れないマーク・マグワイア一塁手は、128票。昨年の118票
より少し前進しましたが、疑惑に沈黙を守っているため、4年目の今季もアウトでした。
得票ゼロが4人、1票が3人。ゼロの人は来年は候補から外されます。
1人しか当選しない年はこの5年間で3回目にもなります。明暗悲喜こもごも
の殿堂入りでした。
了
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