ヤンキース・ファンの中には「何とか、記念品が欲しい」と、思う人も少なくありません。
最後のオリオールズ・シリーズには、ニューヨーク市警、私服のヤンキース警護隊が
フル出動、場内をくまなく見回り、窃盗、持ち去りを警戒しました。
9月20日(土)には、何と、18人も現行犯で逮捕されました。
入退場には厳重な持ち物検査も行い、不正は許さなかったそうです。
これまでも、多くの球場の終幕には、記念にしたい、と思うファンが殺到。
内野の芝生まで、はいで持ち去るファンも出るのです。
最終日の21日には、ヤンキースのOB、フロントマンまで、内野の土を持ち帰る
光景が目撃されました。キャッシュマンGMも、ケースに土を入れていました。
こういうことは、高校野球の「甲子園の土を持ち帰ろう」の、日本的な行為だけか、
と思っていましたが、ヤンキースまで甲子園と同じことが起きるとは、
まさか、のニュースでした。
OBでも、真顔で「家に持って帰るよ」と、持参のケースに詰めていたのです。
それほど、ヤンキー・スタジアムは、彼らの身に付いている野球場なのでしょうか。
試合後、デレク・ジター主将は、ナインを代表して「多くの偉大な先輩が築き挙げてきた
聖地が、ついに消えるのは、本当に残念です。ファンのみなさんとともに、この
歴史に加われた1人として、ありがとう、と、感謝したい」と、拍手の静まるのを
待って、見事な間合いを取りながらサヨナラ・スピーチ。
この日、ヤンキー・スタジアムの最後のアーチを打った、ホセ・モリーナ捕手の
スパイク、ヤンキー・スタジアムでの最多安打した、デレク・ジター遊撃手の
バットが、クーパースタウン野球殿堂へ寄贈され、今秋から展示されます。
当分、ヤンキー・スタジアムはそのまま残し、他のイベントに使いながら、新球場へ
バトン・タッチする予定です。いつか、必ず聖地(ニューヨークでは
CATHEDRAL、カシードラル=大聖堂=と呼んでいます)を訪ねたいものです。
了
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