新人救援投手の「無失点新記録メモラビリア」が、クーパースタウンに飾られました。
7月26日、アスレチックスの右腕、ブラッド・ジーラー投手は、対レンジャーズ戦の3人目
で登板。2回を2安打無失点。今季の通算27イニングをゼロ。1907年、フィリーズ
のジョージ・マキンラン投手が5月8日から、9月29日までに作った「25イニング無失点」
の大リーグ新人連続イニング無失点記録を抜きました。
実に101年ぶりの歴史的新記録です。
クーパースタウン野球殿堂では、すぐに、オークランドへ行き、ジーグラー投手に
「記念品を展示したい」と、要請。本人は快く承諾。試合後、当日のアスレチックス帽子と
スパイクを受け取りました。
こんな記録があるとは、誰も知らず、まさにびっくりのレコード誕生でした。
ジーグラーは28歳。サウスウエスト・ミズーリ州立大学を卒業後、6年間
のマイナー暮らし。アスレチックスでは5年目。全く芽がでず、昨年から救援
に転向。5月30日に初めて昇格したばかりでした。
「夢のようなこと。これまでの苦労が報いられた。でも、まだ終わりではない。
これからも頑張るしかない。100年の歴史ある大リーグで、多くの偉大な投手
がいる中で、僕の名前が残るのは本当に光栄だ」と、ジーグラーのコメントでした。
横、下手投げの変速タイプ。先発より、中継ぎの方が役立つ、と、見込んだ
アスレチックスは、新人発掘の眼力は確かです。ベースボール・アメリカ誌の
プロスペクト・ハンドブックにもホープの中に名前は載っておらず、ずっと、
その他大勢の扱いでした。
まさにハプニングではありませんか。
7月30日のロイヤルズ戦にも2番手で登板。さらに3回を2安打、ゼロ。
記録は30イニングに伸びました。
クーパースタウンでは、どこに展示するのか、分かりませんが、下積みが長かった
無名の投手の努力の跡をご覧ください。
了
コメント