7月27日、午後1時半から始まった、クーパースタウンの表彰記念式典。広いクラーク・
スポーツセンターの芝生広場は、全米各地から集まった人で埋め尽くされました。
今年度は全米記者協会投票での殿堂入りは、グーズ・ゴセジ投手1人ですが、ベテランズ
委員会の選考で5人。さらにデーブ・ニーハウス・アナ(マリナーズ、フォード・C・フリック賞)
故・ラリー・ホワイトサイド記者(J・G・テイラー・スピンク賞)第1回ライフタイム・アチーブメント
賞(故・バック・オニール)と、表彰を受けた方が多く、夕方まで掛かる、ロング・セレモニー
になりました。
芝生広場には芝生の上に直に座るので「各自、折りたたみ椅子や、
毛布をご持参ください」と、殿堂の式典委員会は呼びかけ、ミネラル・ウォーターを配り、
仮設トイレも多く配置し、真夏の来場者の健康に配慮しました。
どの方の記念スピーチも印象的でしたが、ゴセジ投手は、自慢のひげも白髪になり、
ジャケットに白ズボン。「どの帽子をかぶるのか?」と、注目されましたが、ヤンキースの紺
の帽子でした。前オーナーのジョージ・スタインブレナー氏の娘、ジェニファーさん
や、フロント役員、さらに、多数のヤンキースOBも駆けつけ、ヤンキースを
挙げての祝福ぶりでした。ヤンキース出身者では通算25人目の殿堂入りです。
もう1人の現存者、ディック・ウィリアムス元監督は、アスレチックスのワールド・シリーズ
2連覇当時の帽子でした。もう79歳のウィリアムスさんは、頭も真っ白。
ゴセジとは、パドレス時代に一緒だっただけに、2人は抱き合い、感激の
舞台でした。
ゴセジはこう言いました。
「胸がいっぱいで、今朝は午前5時に目が覚めてしまった。とても眠れない。ついに
この殿堂入りできた、と思うと。投票の資格を得て9年目。毎年、今年も駄目か、
と、過ごしてきた歳月が次々に浮かんでくる」
ゴセジは、17分間のスピーチでしたが、感謝の言葉の途中で、涙があふれ、
言葉もつまるシーンには、みんな胸を打たれました。
了
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