アート博物館を包むこのホテル(ユニバーシテイ・プレイス・ホテル)は、インディアナポリス
でも5本の指に入る一流ホテル、と言われ、トップクラスのレストランからフッドコートまで
飲食の設備も整い、設備もいいのですが、最低でも200㌦以上なので、やや高いかな、
とも思います。
美しいのは中庭、コートヤードです。緑の木々、よく手入れされた芝生、花壇。各所に
木製のベンチが置かれ、鳥の声を聞きながら、ここで、しばし、時間を忘れます。
この中庭の中央、赤のアンツーカー通路に面して、ケイシー・ステンゲル監督の銅像が
建っています。等身大の大きさ。1965年、ローダ・シャベル夫人の制作。すでに43年
もの年月が経ち、銅像は風雨に耐えてきた時代の流れを感じます。
首を前に突き出し、両手をズボンのポケットに入れている、独特のステンゲル・ポーズ。
左足の前にはボールが1個置かれているのが、印象的です。
この像は所有していた、グリデン氏の寄贈で、室内に置かず、中庭に設置したのは、
全体の構成から戸外がベスト、と判断したようです。
周囲の風景に溶け込んだ姿を見ると、私は、クーパースタウン中庭にある、ドジャース
の初王座を決めたバッテリー、左腕ポドレス投手の投球フォームと、受けるキャンパネラ
捕手のコンビ銅像を思い浮かべました。
心配になったのは、「ステンゲルってだれ?」と、思う人が多いのではないか?
という点です。
私は、ヤンキースを率いて来日、日本のファンにヤンキースのすごさを見せつけた
当時のステンゲル監督の勇姿を今も覚えています。あのおしゃべりも忘れません。
しかし、この像には、何も説明もないのです。一目見て「あっ、ステンゲルだ」と、
分かる人は何人いるでしょうか。
時代が流れ、風化してゆく銅像。長い間、パーマネントな博物館を持てなかった
「全米アート博物館スポーツ」(NAMOS)が、ついに、安住の地を得た今、その発展を
望んでやみません。このホームページはwww.namos.jupi.edu です。また、
大学及びホテルのホームページはwww.universityplace.iupui.edy です。
今秋、9月には、また閉幕近いメジャーのツアー取材へ渡米、お届けしたい、
と計画しています。
ご期待ください。
了
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