レッドソックスの左腕投手、ジョン・レスターが1月21日、シアトル・セーフコ・フィールドで
「ハッチ賞」を受賞しました。
これは、ガンと戦いながら、最後まで指揮を執り、壮烈な戦死を遂げた、レッズ監督、
フレッド・ハッチンソンさんを称えて設けられた賞です。
チーム、家族、社会に貢献した選手、監督らを毎年選考して表彰しています。
ハッチンソンの闘病を契機に、医師家族の運動を中心にワシントン州に誕生した、
「ガン・リサーチ・センター」は、全米一の規模と、最先端の研究が進む病院施設
になりました。悪性腫瘍の手術を受け、その後の療養を続けて再起したレスター投手には、
シアトル・ガン・センターは忘れがたい土地なのです。
レスターはワシントン州タコマの生まれ。レッドソックスへ昇格したすぐ、
この腫瘍が発見され、この病院で手術を受けたのは2006年8月。
手術は成功し、6回の術後治療を受けて、2007年のキャンプに間に合いました。
「僕が奇跡的に早く再起できたのは、いかに、センターの治療が
素晴らしかったかが良く分かります。神に感謝し、救ってくれた方々への感謝を
忘れられません」と、レスターは健康を取り戻し、先発ローテ入りして
活躍できたことを話しました。
実は、父のジョンさんもガン闘病から再起した人。この日のセレモニー
に招かれて、あいさつした300勝投手、トム・シーバーさんも、娘サラさんが
ガン闘病から再起し今は、3人の子供の母。シーバーはレスターの努力を称え、
このセンターの治療に感謝の言葉を贈りました。
入院中、レスターを励まし続けた、病院のスタッフは自分たちの集めたサインボール
を記念にレスターにプレゼントしました。
「このボールを見れば、あの入院中の生活を思い出します。私を支えてくれた
方々の思い出がいっぱいつまる大事なボールです」と、レスターはボール
を眺めました。
了