ジャッキーの生まれた家は、パサデナ市北部の、121ペパー通り
にありましたが、区画整理、再開発で、取り壊され、今は、全く、
跡形もありません。
ロビンソンの移籍保存運動を、続けていた人々は、「生家の
保存を」と、市当局に交渉しましたが、認められませんでした。
ロビンソン兄弟の記念像は、市内ユニオン・ストリートと、
ガーフィールド・アベニューにある、シテイ・ホール前に、
建設された、「ロビンソン・メモリアル」広場に、置かれて
います。
普通、記念のモニュメント像、といえば、等身大の彫像が
大半ですが、これは、何と、地面から、首だけ出している
「頭像」なのです。
市内のアート・カレジのデザイン科学生と、3人の彫刻家が
議論して出した結論が「印象的な、後世に、残るものを」
と、この形に作成、した、と言われています。
右側に、兄の陸上短距離スプリンター、アメリカ五輪代表
にも選ばれたマック。左にジャッキー。
台座の円形コンクリート面には、碑文が書き込まれています。
「黒人抑圧の時代を破るパイオニア。2人の活躍は、長く、
パサデイナ市民のモデル、として称える。この、センチニアル・
スクエアを飾る、永久展示に」。
2人の顔は、生き生きとして、目の輝き、結んだ唇、高い鼻、
すべて、今にも、スパートしそうな、表情です。黒光りした
像は、威厳も感じられます。
この、ロビンソン・メモリアルは、植樹され、ベンチも置かれて、
市民の憩いの場、になっています。
母の努力で、高校に入学、スポーツの優秀な素質を認め
られた2人は、奨学金で大学へ進学。やがて、メジャーへの
道を開きます。
了