松原 明の大リーグ

ウィチタのホテル

ウィチタは、カンザス州南部の町。人口５８万２７８１人（同市観光案内所発表）

航空産業が盛んで、市内を流れるアーカンソー川沿いに、ダウンタウンは展開。

オールドタウンにある「ワールド・トレジャラー博物館」には、巨大な恐竜が売り物。

案内してくれたタクシーの運転手は「ここは、見る価値がある。寄りますか」と、

親切だったが、あいにく、ゆっくりする時間がなく、断念した。

本当は、アーカンソー川沿いにある、市内最高のホテル、ハイアットに泊まり

たかったが、満室で断念。ここは、景色が抜群のロケーションです。

やむなく、ヒルトン・エアポートに宿泊。空港を出ると、駐車場を挟んだ

目の前。料金も安く、サービスも満点。１１０㌦（約１万３２００円）と、

今回のツアーでは、一番格安の、安全なホテルだった。

ダウンタウンに泊まるなら、オールドタウン内部にある、コートヤード

がお勧め。ヒルトンと同じ料金でＯＫ。設備もいいようだ。事前に

調べたときは、分からなかったが、ここなら、どこへも徒歩圏内。

市内循環には、トロリーバスが全域をカバーしているので、便利。

テキサス・リーグ所属の、ウイチタ・ラングラースのホーム「ローレンス・

デュモント・スタジアム」は、ハイアット・ホテルの対岸にあり、６１１１人

収容。すでに建築７０年の最古の野球場。空港へ行く途中に

見えます。

ウイチタは、年間晴天２２５日。全米でも指折りの晴れ日が多い

町。私が、訪ねた日だけ雨とは、皮肉でした（翌日は快晴）。

再び、行きたい、と思いました。

了

カンザス・スポーツ博物館

ウイチタへ飛んだのは、ここにある、カンザス・スポーツ博物館

を訪ねるためでした。

市内のオールドタウンの一角のあった、工場跡地を改修。２階建て

の立派な博物館です。以前は、同じ州のアビレーン市にありましたが、

２００３年、同州最大の都市（人口３２万９０００人）のウイチタに移転。

カンザス出身のスポーツ人は、すべて有資格者。毎年８月末に選考。

年１回、殿堂入りを祝典を開いています。

１階には、この博物館の成り立ち、同州のスポーツの歴史を解説

する、ビデオ上映のシアターもあり、２階の展示は、野球、バスケットボール、

フットボール、などのコーナーに分かれ、掲額者は、中央に集めて、十分

なスペースを取り、訪れる人に語りかけてます。

この額は、写真ではなく、全部、スケッチ画。繊細なタッチで、その人

柄を巧みに写している、独特の展示です。

あの４１６勝もした、偉大な投手、ウォルター・ジョンソンは、カンザス

のフンボルト出身。少年時代を過ごした、生家の写真がありました。

ヤンキースの名監督、ラルフ・ハウク、エンゼルス悲運の監督、

ジーン・モウクも、カンザス出身。

全米カレジのベスト捕手に贈る「ジョニー・ベンチ賞」も、ここで

授与式が毎年、開催されています。ベンチは、オクラホマ出身、

カンザスとは無縁ですが、ウィチタは、アマ野球の総本山。

カレジ・ワールド・シリーズも開催され、その、ビッグ・イベント

として、ベンチに協力を仰ぎ、年１回の表彰式を行う、ように

なりました。

館長のテッド・ヘイズさんには「カンザスはスポーツ天国。今度、

時間があれば、ゆっくりしていってくれ」と、言葉を掛け

られました。新年、祝祭日以外は無休。大人７㌦（約８４０円）。

昔の風情を残す、オールドタウン見学も楽しい。

人情の暖かみを感じる町でした。

了