今夏の第81回オールスター・ゲームから、DH制度はア、ナ両リーグとも
採用することに決まりました。
今夏はア・リーグのアナハイムなので、DHを使用しますが、ナ・リーグ球場が
ホームになったときは、DHはありませんでした。
それが、バド・セリグ・コミッショナーが諮問した「特別委員会」の答申に
より「球宴はどの球場でやっても、DHは必ずあるように、公平に、毎年やりましょう」と、
なったのです。
DH制度は、両方とも採用か、廃止か、長年議論されてきましたが、選手会組合
の「選手の職場を奪うのは認められない」という主張が強く反映されている、と思い
ます。
さらに「オールスター前最後の日曜日に投げた投手は、選ばれていても
起用しない」「ベンチ入り選手は34人に拡大する」(これまでは33人)
「野手は故障などで選手が足りなくなった場合には再出場可能」
の特別ルールも決定しました。
「オールスターの勝利リーグに、ワールド・シリーズのホーム・アドバンテージ
を与える」特別規約が出来た2003年以来の大きな改正です。
これで、今夏は野手21人、投手13人がベンチ入りします。
DHはア・リーグはファン投票で選びますが、ナ・リーグは指揮する監督が指名
します。
この委員会のメンバーだった、カージナルスのトニー・ラルーサ監督は
「延長になったら、故障の心配もあるし、投手のやりくりにも神経を遣った。
その気づかれもなくなるから、いい改正だと思う」と、感想を述べています。
エース級の投手は、最後の日曜日に投げることも多く、「オールスターには
使わないでくれ」と、抗議も起きたこともあります。
今夏、ア・リーグの指揮を執る、ヤンキースのジョー・ジラルデイ監督は
「監督の立場から言えば公式戦が大事。投手に無理な負担は掛けたくない
のはだれも同じ。これが明確になったので良かった。故障者が出たときの
再出場方式もいい」と、賛成しています。
延長になるかどうかは、分かりませんが、アナハイムのドラマを楽しみに
したい、と、思います。
了