松原 明の大リーグ

レッドソックスのオープン戦、その１

レッドソックスも、ヤンキースと同じ11月25日、来春のオープン戦日程を発表しました。

全部で３７試合。ホーム主催試合は１８試合です。

第1戦もヤンキースと同じ2月２５日。この日はチームを２つに分ける「スプリット・ゲーム」

（これは公式戦集計にはカウントしない）。ホームのパーム・パークには、大学生

のボストン・カレッジを迎え、もうひとつはツインズのホーム、ハモンド・スタジアムへ

出向きます。（これも同じフォートマイヤーズ市です）。

今季、アメリカン・リーグの優勝をさらわれたレイズとは4回対戦します。レイズは

昨年までのセントピータースバーグを出て、空白になっていた、ポート・シャロッテへ

２００９年から移転します。その新球場で2月２７日に対戦します。

球場もすっかり整備され、狭くて困っていた、セントピタースバーグ

市のプログレッシブ・フィールド（以前はアル・ラング・フィールド）から、広いポート・

シャロッッテへ移転したレイズは、今季以上のチーム力強化が期待できます。

レイズとはホーム、ロードとも各2回の対戦です。

同じフォートマイヤーズでキャンプするツインズとは、最多の５回対戦。

これは「市長杯」を掛けて勝ち越したチームにトロフィーが贈られます。

ＷＢＣ代表とは、3月5日、ホームでプエルトリコ代表を対戦します。

ヤンキースとは3月１３日、ホームのナイターで1試合顔を合わせます。

レッドソックスも「オープン戦は昨年と同じ値段。値上げしません」と、公表

しているのがうれしいニュースです。

バッテリー集合は2月12日、全員合同練習開始は2月１８日。

練習場の「プレイヤーズ・デベロープメント・コンプレックス」は

メイン球場から3㌔も離れているので、市は往復のシャトル・バス（大人2㌦）

を用意するそうです。「ファンになるべくたくさん練習も試合も観戦に来て

欲しい」と、市観光局は大サービスです。

了

スタインブレナー・フィールド、その２

フロリダ・オープン戦「グレープフルーツ・リーグ」は、各球団が、ＷＢＣ出場国と

対戦するのが注目のカードです。

ヤンキースは、３月３日、アメリカ代表と、５日にはカナダ代表と対戦します。

各国は合同練習から１次リーグへ調整の大事な試合になります。各球団の

主力スターは、みな、各国代表へ集合していますから、球団はスター抜きのメンバー

になります。親善試合、といっても、真剣勝負、短期間でチームをまとめる調整は

国の名誉を掛けた争いになるでしょう。

球団指令でＷＢＣ出場をストップさせられた、松井秀喜外野手は、リハビリを終え、

どこまで、ひざが回復したか、守備もできるか、をアピールするオープン戦になります。

主力がＷＢＣへ行くヤンキースは、中心になる、松井の回復状況を見極めるのに

慎重になるはずです。今季、マイナーで終わった井川投手も

再起のチャレンジになるのは間違いありません。

ヤンキースは、４月１日でタンパを打ち上げ、ニューヨークへ。新装なった

新ヤンキー・スタジアムがナインを迎えます。

こけら落としの第１戦は、カブスを迎えて４月３，４日の２連戦。３日は午後７時５分

開始のナイター。４日は午後１時５分プレイボールです。

ヤンキースは、この後はボルチモア、カンザス、タンパを回る３カード連続の

ロード・ゲーム。新スタジアムの開幕は、４月１７日なので、

このオープン２連戦は、見逃せませんネ。

目下、工事は９０％進み、２４日からセンター後方のモニュメント・パーク

の永久欠番（１６個）と、表彰額の移転工事が始まり、新スタジアムのセンターへ

移りました。

新モニュメント・パークは、これまでと同じような荘厳な形になる予定です。

了

スタインブレナー・フィールド、その１

ヤンキースは、１１月２５日、２００９年春のオープン戦日程を発表しました。

来期はＷＢＣ開催の関係でキャンプインが早く、オープン戦も２月２５日に

開幕します。

バッテリー組は２月１３日に集合、１４日には野手も合流し、全員合同練習は

１８日からフル回転。一週間でオープン戦がスタートです。

これまで「レジェンド・フィールド」と言われていた球場は、２００９年から、今季限り

で正式に引退し、息子のハル氏へ譲った、ジョージ・Ｍ・スタインブレナー・前オーナー

の業績を記念して「Ｇ・Ｍ・Ｓフィールド」と、改名されました。その新球場の

スタートになります。

ジョージ氏は、野球運営にに全力投球しただけでなく、地元へのチャリテー活動にも

非常に熱心な人でした。病院慰問や、子供専門病院の運営にも協力し、

地元では、大変尊敬を集めている人物です。

この改名は、３月２７日に決まっていたのですが、本人が「まだ早い」と、辞退し、

このほど、開催されたオーナー会議で、正式にオーナーの権利委譲が

承認されたのをきっかけに、正式に「Ｇ・Ｍ・Ｓフィールド」に球場内部の衣替えも

行われました。

うれしいことに「オープン戦のチケットは、２００８年を同じ値段に据え置く」

と、発表されています。

しかし、Ｇ・Ｍ・Ｓフィールドは、リピーターでいつも売り切れの人気一番。

一般では、とても手には入りません。もし、買えれば幸運だった、といってもいいでしょう。

第１戦は２月２５日、ブルージェイズ（ダニデン球場）。ホームの第１戦は、ア・リーグ

優勝のレイズ（２月２６日）。４月１日のフィリーズ戦がタンパでのラスト・ゲームに

なります。

ホームではナイター４試合（すべて午後７時１５分開始）デーゲームは１２試合

（午後１時１５分開始）。ロードは１７試合です。

注目のレッドソックス戦は、ホームが３月２４日のナイター。ロードは

３月１３日、フォートマイヤーズ。ライバル対決はこの２試合だけです。

チケットは１２月の第１週から前売り開始。単独試合売り出しは１月から。

詳しくはホーム・ページ（www.steinbrenerfild.com ）へ申し込んでみてください。

了

ロサンゼルスに新スポーツ博物館オープン、その２

このロサンゼルス新スポーツ博物館は、オーナー、ＣＥＯのゲリー・サイプラス氏

が、約２５年間も収集した貴重な記念品を公開したもので、その、スポーツ・レジェンドの

歴史を伝えるメモラビリア集めの努力は、ただ、ただ感嘆するしかありません。

今回、特に同氏が大金を投資してオークションで得たルー・ゲーリッグの最後の日に

着たウォーム・アップ・ジャケットが注目を集めています。

これは、今季のオールスター・ゲーム期間中に行われたオークションで競り落としたもので、

３７万３７５０㌦（約３８００万円）の大金でした。ゲーリッグ一塁手が、自らライアップカード

にバツを入れ「私は、もうプレーできません」と、涙ながらに別れを告げた、

通算２１３０試合連続出場にピリオドを打った、１９３９年５月２日のヤンキースの

試合に着用した由来のあるジャケットでした。

サイプラス氏はニューヨーク市ブルックリン生まれ、子供のころから、ヤンキースの

全盛時代、対抗したブルックリン・ドジャースにあこがれて育った、と言います。

その熱い思いが「ゲーリッグの遺品なら、何が何でも他人には渡さない」と、

競り落としたのでしょうか。

ドジャースのカラー・ラインを破ったジャッキー・ロビンソンの記念品も、サイプラス氏

が大事にしてきたものです。

ヤンキース、ドジャースの収集に力を入れたのは、サイプラス氏が、長年、この

両球団を愛してきたからに違いありません。

「ルースが建てた家」の特別コーナーを設けたのも、ヤンキースへの思い入れが

良く分かります。

開館は水曜日から日曜日。毎日午前１０時から午後６時まで。月、火は休み。

あと全米祝日が休館です。

チケットは高めです。大人１７・５０㌦（約１７３０円）シニア１４㌦（約１３４０円）

子供は５歳以下無料。６歳ー１２歳１１㌦（約１０６０円）。

了

ロサンゼルスに新スポーツ博物館オープン、その１

スポーツ博物館がなかったロサンゼルス市ダウンタウンに、11月２９日

初めて「ロサンゼルス・スポーツ博物館」が誕生します。

ロサンゼルス拠点に活動している、実業家、ゲリー・サイプラス氏が、

長年収集した約1万点にもなる数々のメモラビリアを公開したもので、

「個人収集家の展示では、アメリカ最大になるだろう」、とも言われています。

場所は、ＮＢＡロサンゼルス・レイカーズのホームで有名な「ステイプルズ・センター」

にも近く、ハーバー、サンタモニカの２つの・フリーウェーが走り、

そのワンブロック離れた道路、ワシントン・ブルーバードと、メイン・ストリートの角に

あります。

「私が秘蔵していても仕方がない。多くの方にスポーツの偉大な歴史

を知って欲しい、いい機会だ」と、サイプラス氏は公開の言葉を述べています。

ロサンゼルスの地下鉄「ブルー・ライン」のグランド駅から2ブロックの交通便利な

場所です。ホームページ（http://sportsmuseumla.com/）で公開している

博物館の内容は、驚くほど多彩で、非常に充実しており「スポーツ・ファンには十分満足

していただける内容、と自負しています」と、サイプラス氏は、自信たっぷりの

公開です。

建物内部の詳細はまだ良く分かりませんが、ロサンゼルスはプロ・スポーツの

盛んな土地なので、ドジャース、エンゼルスばかりか、ヤンキースも含まれ、

ユニホームの収集も、目を見張るものがあり、ベーブルースが日本遠征

着用した記念品も展示される、と言われています。

他のスポーツも公開され、テニス、バスケットボール、フットボールも

展示室が設けられ、階段には、いわれのあるスポーツ写真がぎっりと、飾られています。

了

グレンデール・キャンプの名前決まる

ドジャース、ホワイトソックスが同時キャンプを張る、２００９年オープンの

アリゾナタウンは、グレンデール市の土地名を取り「ケイメルバック・ランチ」

（ＣＡＭＥＬＢＡＣＫ　ＲＡＮＣＨ）と決まりました。ランチは観光牧場、農場の意味ですが、

アリゾナの広大な原野を切り開いた、開拓を思わせるネイミングです。

ドジャースのフランク・マコート、ホワイトソックスのジェリー・ラインズドーフ両オーナー

は、共同声明を出し「アリゾナ最大のスポーツ・コンプレックス誕生を祝う

ネイミングです。これが、両球団ばかりか、グレンデール市の発展のスタート

になる場所になるでしょう。今後の発展は成功を信じて疑いません」

と、唱い上げました。

「ヴェロ・ビーチと違って、ロサンゼルスからファンは車で5時間で見に来る

ことができる。飛行機ではわずか1時間。ホームのロサンゼルスにグーンと

接近したことは、この上ないファンへの贈り物になります」と、マコート氏。

ラインズドーフ・オーナーは「冬は寒いシカゴから、大挙して市民がここを

訪ねる、と思う。フィニックスのキャンプ時期はとても魅力的な観光シーズン

になります」と、力説する力の入れようです。

キャンプが終われば、マイナーの本拠になり、地元市民の育成場にも

使用。年間を通じてランチは解放されるそうです。

両球団は、このメイン球場のシーズン席予約も開始。前回紹介した

最高席（９０㌦）の１５試合通し席は１３５０㌦（約１４万円）2球団を併せた

３０試合通し席は２７００㌦（約２７万円）と、発表されています。かなりの

高額ですが、最大のサービスを受けられ、選手との交換会もあり、

選手に接近した観戦が可能になる、と言われます。

3月は好天続き。一番安い外野芝生席でもいいから、一度、観戦したいですネ。

了

復活した殿堂記念試合、その２

クーパースタウンの市民は、みんな、この野球試合を本当に楽しみにしているのです。

場内整備、売店の準備、売り子、プログラム販売、市内パレード、サイン会の

用意、すべて、市民がボランティアで総動員。万全の態勢をとります。

私も、かって、記念試合の取材に行きましたが（当時は、まだ表彰式とセットで

行われていました）みなさん、笑顔で遠来の客を迎え、歓迎してくれるのです。

座席まで案内し、その心のこもったサービスぶりは「みんな、野球を愛している

んだな」と、感心しました。

今年は6月２０日、２１日の2日間にわたり試合行事が開催されますが、

町を挙げてのお祭りは、きっと楽しいものになるでしょう。

詳細の発表が待たれます。

クーパースタウンは、１７日の月曜日から今年度のワールド・シリーズ

出場のフィリーズ、レイズの出品記念グッズの展示「オータム・ビューテイ」を

館内で始めました。

フィリーズの熱狂ファン約２０人がテープカットに立ち会いました。彼ら

優勝チームのファンの熱の入れ方は違います。

ユニホームを始め、帽子、バット、スパイクなど、選手が寄贈した本物です。

毎年、シリーズの特集展示を行うのは、クーパースタウンの恒例になって

いますが、１９８０年以来の王座を勝ち取ったフィリーズのファンには、胸を

張って自慢したい心境ではないでしょうか。

秋深まるクーパースタウン。青く澄んだオッツェガ湖。その紅葉の美しさは、

息を呑むほどです。来館者も少ない秋のクーパースタウンは素晴らしいですよ。

了

復活した殿堂記念試合、その１

本年６月１６日、雨で中止になった、クーパースタウン殿堂記念試合（カブス対パドレス）

の復活が、１７日、クーパースタウンから発表になりました。

「メジャーの試合は過密日程では今後は無理。メジャー同士の帯同遠征は、打ち切ります」

と、ＭＬＢから宣告されたのですが、復活したのは、年一度の試合を楽しみにしていた、

地元ファンの猛烈なアピールでした。

クーパースタウン在住のクリスチアン・コナリーさんは、他の愛好家に働きかけ、

「野球復活へ」のホーム・ページを立ち上げ、バド・セリグ・コミッショナーへも

手紙で直訴、３０球団のオーナー、フロントにも運動し、いずれも、冷たい返事

でしたが、メジャーＯＢ会が「それならやる」と、受けて立ち、殿堂入りのＯＢにも

援助を願い、クーパースタウン側がアレンジしました。

再起の大会は、6月２１日の日曜日、”父の日”にダブルデー・フィールドで、

殿堂入りのスター選手4人と、２０人の引退組が紅白戦の形で試合します。

いずれも、現役時代と同じように、体は動く選手ばかりで、「満足してもらえる

試合をしたい」と、いう意気込みです。

クーパースタウン館長、ジェフ・アイデルソンさんは「父の日を記念した、父子、

祖父と孫、との交流いう家族イベントや、サイン会、打撃コンテスト、を計画し、

これが、今後も続くイベント、として定着させたい」と、話しています。

メジャー・リーグＯＢ同窓会会長、ブルックス・ロビンソンさんは「協会員全員

がバックアップして、クーパースタウンの人々を楽しませたい。もちろん、

私も先頭に立ってやる。参加出来るのは光栄です」と、コメントして

います。オリオールズの名三塁手だったロビンソンさんは、今も元気で

どんなプレーするか注目されます。

イベントは6月２０日（土）から2日間行われる予定。大会の詳細は後日、発表される

ことになっています。

了

ドジャースのアリゾナ・キャンプ、その３

グレンデール市の新スポーツ・コンプレックスで、来年のキャンプを行う

チームは、１１月１８日、正式に、ドジャース、ホワイトソックスの2球団に

決まりました。同じアリゾナ州のツーソンでキャンプしていた、ホワイトソックスが

キャンプ地を管理するピマ・カウンテイと移動で合意。２０１２年まで使用契約していた

ホワイトソックスは、解約の違約金５００万㌦（約5億円）を支払い、サヨナラ

しました。

春の観光客誘致のドル箱チームを失ったピマ・カウンテイは「とても悲しいこと。

今後、空白をどうするか、何も決まらない」と、引き止められなかった無念さを

にじませていました。

これで、巨額投資をしたグレンデール市はバンザイです。

施設の整備は急ピッチで進み、「キャンプインまでには１００％受け入れＯＫ」

と、全力投球です。写真だけではイメージは良く分かりませんが、ファンも

記者も集中するでしょう。

ツーソンには、ダイヤモンドバックス、ロッキーズの2チームが残っていますが、

最新設備、環境整備の充実した、新キャンプ地の魅力には勝てません。

ダイヤモンドバックスも「移転も考えている。まだ方針は未定だが」と、

デリック・ホール会長は含みを持たせた発言をしたのが気になります。

参加チームが増加の一途をたどるアリゾナ。今や、フロリダ州を

しのぐ勢いです。

了

ドジャースのアリゾナ・キャンプ、その２

グレンデールの新スポーツ・コンプレックスは、メイン球場の他、メジャー専用練習場4面、

マイナー練習場８面、内野専門練習場2面があり、2球団が同時に楽にフル練習できる、

アリゾナ最大のキャンプ地になります。

ドジャース、ホワイトソックスの専用クラブハウス、マイナーのクラブハウスも完成。

周辺には５０００台の駐車場も併設され、車で観戦に来るファンの便宜

も図ります。

グレンデール市は、これらスポーツ施設を巡回する「グレンデール・エクスプレス」

バスを運転し（無料サービスです）観戦に来るファンへの便宜を図ります。

キャンプ中は1時間置きに運行。開始時間に合わせて乗れば、安心して見学

できます。

ダウンタウンの「ヒストリック地区」には、アメリカ銀行ビルの1階に「グレンデール・

ビジター・センター」が設けられ、多くのベテラン職員が対応しています。

ホテルは多数点在していますが、ビジター・センターであっせんしてくれる

予定です。ホーム・ページにアクセスすれば、リーズナブルなホテルを発見できます。

www.visitglendale.comです。電話は６２３・９３０・４５００。出発前に予約もできます。

ドジャースが６１年間も使ってきた、フロリダ・ヴェロ・ビーチを離れて、アリゾナへ

移転したのは、ホームのロサンゼルスから、大陸横断のフロリダへ行くよりも、

同じ時間帯のグレンデールは、はるかに近いからです。

サンフランシスコ、ロサンゼルスからも2時間でフィニックスへ到着。

楽にグレンデールへ到着します。ホームのファン歓迎のための移転でもあるのです。

アリゾナ・キャンプは「カクタス・リーグ・コム」www.catusleague.com/

が詳しいのですが、現在は、まだ冬眠状態で、新年度のホーム・ページは

来年1月にならないと、新ニュースは載らないようです。いましばらく

お待ちください。

了