朝日の流れを組む方々は、みなさん、この会合で
新しい歴史、交流を発見し、本当にうれしそうでした。
中でも驚いたのは、今年、89歳の最年長選手、上西功一さん
の出席でした。
そのお元気なこと。話す言葉も明快で、背筋をピンと伸ばし、記憶も
しっかり。選手時代は1939年加入で「ケイ上西」と、名乗っていた
ようです。
私も80歳になったばかりで、「80歳現役ライター」の目標を
立てたのですが、上西さんの年齢になって、元気でいられる
かどうか。ウーン、とうなるばかりでした。
「何歳ですか?健康の秘訣は?」と、私が質問すると
「大正11年1月11日生まれです。(89歳)。昼寝はしない。
何でも食べる。好き嫌いはない。特に健康法はあり
ません」。
その次に言った言葉には、全員「エッ!」と、声を挙げました。
「体重は125斤(きん)です」。
今はこの「きん」の計量単位は使われていません。
記者ハンドブックで調べると「1きんは600㌘」なので、
約75㌔、になりますが、大正生まれの日本人
の生活が分かりますね。
今はバンクバー市を離れ、北東部の都市、カムループス市
にお住まい。「冬は寒い、夏は暑いので大変ですが、
日本人も次第に増え、野球を愛しながらの生活をしています」。
上西さんは、このカムループスのスポーツ殿堂にも、表彰されています。
バンクーバー、トロント、と朝日の名前をとどめる3つの殿堂入りしている
上西さん。奥様のフローレンス直子さんとともに、
大戦中の迫害も乗り越えた苦闘の日々も感じさせない
温顔でした。
了
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