2月23日、フィニックス(アリゾナ州)のアスレチックス・キャンプ地に
女性投手が訪問。打撃投手を務めました。
36歳のママさん野球選手、ジャステイン・シーガルさん。
松井選手とは対戦しませんでしたが、ココ・クリスプ、ダリック・バートン、
デビッド・デヘイズーらに15分間投げました。
「いい仕事ぶりだ。最初は多少ナーバスになって、
ボールのバラつきがあったが、すぐに落ち着いた。
立派な打撃投手ぶりだった」と、ネット越しに見詰めていた
ボブ・ゲレン監督は感心するマウンドでした。
松井は「すごい。感心する」と、投げ終えたシーガルさんに
握手。彼女の野球への情熱に打たれたようでした。
シーガルさんは、昨年12月のウィンター・ミーテイングの会場で
「私にも投げるチャンスをください」と、アピール。
前日のインディアンスの続いて、アスレチックスもOKを
出し、この日、シーガルさんの夢は実現したのです。
「私は10歳のころから、将来、大リーガーになる、と
努力してきました。もう無理だけど、これで、マウンドに立つ
希望はかないました。それに、ツーソン(アリゾナ州)のリトル
リーグで男子とともにプレーしていて凶弾に倒れた、
故クリスティーナ・テイラーさん(9歳)の願いをかなえたかった、
のです」。
左そでには、テイラーさんのパッチが縫い付けられて
います。「彼女も将来、大リーグに入る夢を持って
いました。銃乱射事件に巻きこまれて、希望が消えた
のは、本当に悔しい。今日は、彼女の分も重ねて
投げたのです」。
1月8日、亡くなったクリスティーナさんは、元フィリーズ
監督で王座に就いた、ダラス・グリーンさんの孫娘。
父のジョンさんはドジャースのスカウト、という
野球一家。いつか大リーガーになりたかった、
クリスティーナさんの遺志を全米に伝えよう、のパッチ運動
は広がってゆきます。
この日は、実に意義深い1日でした。
了
コメント