クーパースタウン殿堂入り選考委員会のベテランズ委員会
は6日、オランド(フロリダ州)で開幕したウィンター・ミーティング
初日、今年度の受賞者は、元ブルージェーズなどのGM、パット・
ギリック氏を選びました。
ギリック氏は1963年、アストロズ入り(当時はまだ、ヒューストン・
コルツ45、という旧名)、1977年、新設のトロント・ブルージェイズ
入りしてからチームを育て、特に選手発掘、育成に大きな功績
があり、実質GM22年間で20回もポスト・シーズンへ出場させた
偉大な成果を挙げました。
ブルージェイズでは、1992、3年のワールド・シリーズ連覇が
輝かしい王座を作り、フィリーズでも2008年に王座に着き、
3回ものチャンピオンは素晴らしい、というしかありません。
オランドのウィンター・ミーテイング会場での記者会見では
「GMの仕事はオーナーの理解がなければ続かない。
トロントでは親会社の忍耐で支えられて築き挙げた優勝だった。
無名のトロントに来る選手は少ない中、ラテン地区
の開発を促進できたのも、オーナーら多くの理解を得られたから
だった。私1人でやれることは限られているから」
と、控えめな言葉でした。
トロントのあと、請われてオリオールズ、マリナーズ、
フィリーズへ移り、73歳の今は、引退の形で、
フィリーズのシニア・アドバイザーになっていますが、
「今年、私1人しか選ばれなかったのは、幸運です。
私より実績がある方々が多かったのに」と、謙虚な
発言です。しかし、ギリックが去ったあとは、
どのチームもみんな低調になっています。
前回、このブログで案じたように「票が割れるから、最悪だと
当選ゼロ」となるところでした。
委員16人の4分の3以上の得票を得るのは至難のワザ。
1位ギリック13票、2位マービン・ミラー(元選手会
専務理事。組合発展の功労者)は1票足りず11票、
3位デーブ・コンセプション遊撃手(ビッグ・レッドマシン
の黄金時代レッズのスター)は8票。
他の9人は7票以下でした。
ベテランズ委員会の次回選考は、2013年。
このときは「1947年から1972年までのゴールデン時代」
の候補者を討議する予定です。
「スピンク賞」(本年度のベスト・ライター)を選ぶ
全米野球記者会投票は7日、「フリック賞」(同ベスト放送マン)
を選ぶのは8日。いずれもウィンター・ミーテイング会場で
発表されます。2011年1月5日に明らかにされる
メインの全米野球記者会投票結果と併せ、7月24日、
クーパースタウンで、盛大に表彰式典が行われます。
了
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