約1年以上もかかった、レンジャーズの買収は、競売で身売り先を決める
異例の事件に発展、8月4日深夜、連邦破産裁判所(テキサス州フォートワース)で
球団会長のノーラン・ライアン氏と、スポーツ代理人、チャックグリーンバーグ氏を
中心のグループが、総額5億9300万㌦(約510億円)で落札しました。
これで、レンジャーズは無事に、そのまま、テキサスに残ることになりました。
昨年から、現在のオーナー、トム・ヒックス・スポーツ・グループは、身売り
を公表、ライアン氏のグループが、1月に買収が決まりかけたのですが、実は、
ヒックス氏は経営に失敗して破産状態なのが判明。すべて振り出しに戻り、5月に
債権者の抗議で、この日の競売に持ち込まれたのです。
交渉が長引いている間に、ダラス・マーベリックス(NBA)のオーナーである
マーク・キューバン氏が乗り出し、両者の争いになる騒動。この日の
競売では、翌日の午前1時にまでなるロングラン。キューバン氏はライアン側より
高値を提示し、行方は分からなかったのですが、裁判所は「レンジャーズの
今後はライアン氏側に任せた方がベスト」と判断した、と、言われています。
結論を見守っていたファンは「おめでとう、チャック&ライアン、ゴー・レンジャー」
と、歓声を挙げて祝いました。
今後は、8月12日のオーナー会議の承認が必要ですが、特に問題はないはず
なので、無事に、新オーナーは誕生するでしょう。
新たな球団名は「レンジャーズ・ベースボール・エクスプレス」です。
ライアン氏はそのまま会長に留任。野球運営に全力投球です。グリーンバーグ氏と、他の
資産家2氏が経営を支えますが、ヒックス氏が資金ゼロになっていたため、
FAの引き留め交渉はストップしたままで、問題は山積です。
3番のハミルトンの長期契約や、4番・ゲレロ、左腕エース、リーの契約切れ、
ワシントン監督の去就など、難問題ばかりです。
ジョン・ダニエルズGMは「今は優勝してプレーオフへ出る、ことに集中する
しかない」と、1999年以来、11年ぶりのポスト・シーズン進出へ必死ですが。
了
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