ルイビル市のスラッガー・バット博物館では、館内の特別展示場
で、黒人絵画展”ウイアー・ザ・シップ”を開催していました。
今年9月末までの期間限定のツアー展示ですが、黒人画家の
カディア・ネルソンさんは、1996年から「このままでは、
かっての黒人リーグの栄光は埋もれてしまう。往事を知る
人も消えて行く。その歴史を絵で残したい」と、一念発起し、
写真、記事を頼りに完成した作品集です。
実に、見事な出来映えの油絵集で、チームの集合群像や、偉大なスター
のページ投手、ギブソン捕手、ジャッキー・ロビンソン内野手、
などの表情は、生き生きとして、見る者に迫る迫力でした。
ネルソンさんの作品集は、同博物館で販売(18㌦99㌣)していますが、
この作品集も、ほんの一部に過ぎず、まだ、各地で展示されて
いるものも多いようです。
「ウィアー・ザ・シップ」という言葉は、カンザス・シテイにある、黒人野球
博物館の創始者、ルーブ・フォスターの掲げた、団結のスローガン
で、黒人がまだ恵まれない時代に、いかに生きたか、その壁を
どう破ったか、が迫るような展示です。
館内は「展示絵画の写真撮影は遠慮ください」と、カメラはノー
でしたが、時間があれば、じっくり眺めで、その背景を
考えたい雰囲気でした。
カンザス・シテイの黒人野球博物館が、運営難で、今後が
危ぶまれていますから、この絵画展は(黒人野球博物館からの
展示もあります)貴重な公開でした。
スラッガー博物館入場者は無料で鑑賞できます。
了
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