ジャイアンツは26日(土)ホームのAT&Tパークで、1973年にクーパースタウン
の野球殿堂入りした、黒人パイオニア、モンテ・アービン外野手を表彰。背番号
「20」の欠番セレモニーを行うことになりました。
アービン外野手は、身長185㌢、体重88㌔。右投げ右打ちのスターで、
黒人リーグのネワーク・イーグルス、メキシコ・リーグで活躍。
ドジャースがそのプレーに注目し、参加を勧誘したほどでした。
しかし、世界大戦に陸軍で3年間従軍したとき、耳に障害が発生。
アービンは契約を辞退し、黒人第1号の誕生は幻になりました。
健在だったら、ジャッキー・ロビンソン二塁手より先にデビューしたかも
しれないほどの大物だった、のです。
アービンは体調が回復した1949年、ニューヨーク・ジャイアンツで
デビュー。1951年は、打率・312、24本塁打、121打点で打点王
のタイトルを獲得しています。
ジャイアンツでは、1951年、1954年の2回、ワールド・シリーズに出場。
攻守走そろう外野手で、ウィリー・メイズとの外野コンビは、ニューヨークで有名
でした。30歳でデビューしたので、大リーグの在籍は8年間しか
ありませんが、黒人スターを殿堂へ、の運動が起きた1973年、晴れて
殿堂入りしました。
アラバマで生まれ、11人兄弟の3番目。一家がニュージャージーへ移り、
高校入学から目覚ましいプレーを見せた万能スターでした。
「黒人、と差別されていた時代に、ジャッキーより遅くても、私は
チャンスを与えられただけでも満足だ。今の野球時代を
楽しんでいる」と、91歳の今もお元気です。デビューは1949年7月
8日。様々な困難を乗り越えてプレーしたアービン外野手の幸せを
祈るものです。
了
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