レンジャーズ、ロイヤルズが同居する、アリゾナ州サープライズを訪問すると、17日、
何とも驚くばかりのニューズが飛び出しました。
レンジャーズのロン・ワシントン監督は、ミーティングで「私は昨年7月、コカインを
使用した。検査は陽性反応がでた。大変申し訳ない。罪を深く反省している。すぐ
フロントに報告し、辞任を申し出たが、慰留され、そのまま続投した。私の過ち
を許して欲しい」と、告白し、記者会見でも話したのです。
監督自身のコカイン使用が明るみに出たのはMLBでは初めての大事件です。
ワシントンはアスレチックスのコーチ(11年間)から招聘され、2006年11月
にレンジャーズ監督に就任。次第に成績を挙げ、ア西地区の優勝争いに食い込む
指揮ぶりは「今年こそ」の期待を高めてきた、57歳の黒人監督です。
選手会のリーダー、マイケル・ヤング内野手は「監督を100%支持する。過去を
反省し、告白して新たなスタートを切る以上、彼はいい成果を挙げるだろう。
われわれは団結して西地区を勝ち抜きたい」と、コメント。
レイズ時代、薬物におぼれて再起を絶望視されたJ・ハミルトン外野手を、救ってくれた
のはワシントン監督でした。ハミルトン外野手は「苦しむ私を励まし、助けてくれたのは
監督だった。今度は私が後押しする番」と、サポートを表明しています。
ワシントンは就任以来「私は選手を思って常に行動する男」と言い続け、
ナインの信頼は厚いのです。
選手なら禁止薬物使用は50試合出場停止処分を受けますが、さて、監督は?
MLBは「今はなにもコメントできない」と、沈黙しています。
レンジヤースのノーラン・ライアン会長は「告白したワシントンを辞めさせる考え
はない」と、支持を表明しましたが、世論の反響はどうなるか、今後は
極めて難しい、と思います。
レンジャーズはカクタス・リーグでは苦戦中。エンゼルスを去ったV・ゲレロ外野手
を加えましたが、昨年のエース、ケビン・ミルウッド投手が去り、新チームは
大変です。この告白事件がどう出るか?見守るしかありません。
了
コメント