エンゼルスの強敵はマリナーズです。剛球右腕エース、フェリックス・ヘルナンデス
に加えて、突然、フィリーズから左腕・クリフ・リー投手が加入。この左右両輪は、いまや、
メジャー1の最強先発コンビになるのは間違いありません。
リーはまさかのトレードに、一時は「何で私が放出されなかえればならないの?
このままフィラデルフィアで野球人生を終えるつもりだったのに」と、怒りのコメント
でしたが、すぐに思い直しました。「シアトルは投手天国。それに野手は守備
の名人ぞろい。右翼にイチロー、センターにグチエレス、三塁にフィギンス、
遊撃にウィルソン。これだけそろえば投手は安心して投げられる」。
りーはインディアンス時代、シアトルのセーフコ・フィールドでは5勝1敗の実績
を残しています。そのサイヤング賞投手の加入は、このオフ、最大のヒット
なのです。
西地区の3チームで苦手だったのはレンジャースだけ。この2年間、球速
は増し、選球力はさらに磨きがかかり、”リー時代”はなお続くのではないでしょうか。
「過去の記録は記録。投手は毎年、1年1年が勝負。過去や歴史は気にしない。
その年のベストに持って行きたい」という信念のリーは「さらに成果を挙げて
オフ(2010年にはFA)を待つ」心境のようです。
ワールド・シリーズではヤンキースに2勝(第1戦完投勝利、第5戦先発勝利)
していますが、松井は第1戦は5番で3打数1安打、1三振。第5戦はリー
の投げているときは出場しませんでした。
エンゼルスはマリナーズとは4月には対戦がなく、5月に2シリーズ(シアトルで
7日から3連戦、アナハイムで28日から3連戦)。6月4日からシアトルで
3連戦。7月はアナハイムで15日から4連戦。8月は30日からシアトル
で最後の3連戦。アナハイムの最後のシリーズは9月10日からの3連戦。
アナハイムは「打者天国」、とされているので、りーはシアトル中心の
ローテになるはずです。
このライバル同士の19試合をどちらが勝ち抜くか、ファンにはたまらない
対決になりそうです。2009年はアナハイムでエンゼルスの5勝4敗、
シアトルで5勝5敗の五分。今季はアナハイムが10試合、と1試合多くなります。
シアトルは9試合です。どちらに見に行っても好試合になる、のは確実です。
野球ファンには見逃せない対決になります。イチロー対松井とともに、
ヘルナンデス、リーをどう打つか、興味いっぱいの1年です。
了
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