小雨降るヤンキー・スタジアムのワールド・シリーズ第1戦。フィリーズは
左腕、クリフ・リーの三振10個を奪う快投で6-1と圧勝。連覇へ好スタート
を切りました。
MLBはこのシリーズを社会福祉活動の集大成、と位置付け、初日は、イラク戦争
で働いた退役軍人を多数招き「ウェルカムバック!ベテランズ」と、試合開始前の
セレモニーを盛り上げました。
始球式のマウンドに立ったのは、イラク戦争の戦闘で左腕を失い、義手で
帰国した、トニー・オディモさん。軍隊の正装で右手にボールを握り、デレク・ジター
捕手にぴたり投げました。
左右にエスコートしたのは、ヤンキースOBのヨギ・ベラさん。そして、ファスト・レディー
オバマ・ミッシェルさん、副大統領夫人、ジル・バイデンさん。3人は赤のグラウンド・
コート姿でトニーさんをアシストしました。
トニーさんは、退役後、リハビリを経て、ヤンキース職員になり、運営部門で働いて
います。ウェスト・ポイント出身の陸軍将官。片腕の不自由な体、とは思えないような
堂々としたマウンドでした。
ミシェルさん、ジルさんは試合前、ブロンクスのベテランズ記念センターへ、
ヤンキース選手代表とともに慰問に訪れ、病床にある人を激励した、と、言われ
ます。第2戦の試合前は「ロベルト・クリメンテ賞」受賞者の発表があります。
この日は社会福祉活動の日です。
野球だけやればいい、という時代ではなく、野球ができるのは、いかに多くの
人々に支えられているか、その感謝を込めたシリーズにしよう、という2009年です。
明日はどんなドラマが生まれるか、楽しみになりました。
(了)
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