昨年、ア中地区の最下位に転落したタイガースが、今季は首位を走っています。
19日から西地区首位・レンジャースをデトロイトに迎えた3連戦をスィープ。
今季3連戦のスィープはもう4回目になる快進撃です。
これで今季初の6連勝。昨年の首位・ホワイトソックス、2位・ツインズを尻目に、
波に乗る2位・ロイヤルズにも3差を付けました。
注目の男は”ディー(D)・トレイン”の愛称で人気がある、左腕・ドントレラ・ウィリス投手の
再起でしょう。
レンジャース3連戦の初日に先発。7回表までワン・ヒッターの快投。2007年9月25日
以来、2年ぶりの勝利を飾りました。
ウィリスほど天国と地獄を短期間に味合った投手は少ないのではないでしょうか。
カブスのドラフト指名でプロ入りしても、芽が出ず、マーリンズ行き。
ここで、一気に、新人王になったのは2003年(14勝6敗)。
2005年にはチーム初の20勝投手(22勝10敗)。打撃を買われて、
投手で7番も打つ投打の活躍でした。
ところが、2007年12月5日、M・カブレラ一塁手とともに、8人交換の大型トレードで
タイガースへ移籍したものの、故障続き。コントロールも乱し、IAまで落ち込んだのです。
昨年、サイヤング賞受賞した、ジャイアンツの右腕・ティム・リンスカム投手
のように、足を高く上げて、捕手のミットを見ない独特の”ハイキック”モーションが
修正できず、苦悶の毎日でした。
やっと、ひざの故障も治り、復帰2戦目の勝利です。
昨年のタイガースは開幕7連敗がたたり、投手陣の整備が出来ず、9月には
ロイヤルズにも抜かれるワースト・シーズンでした。
「ヤツが悪夢をぬぐってくれる男になるだろう。自信さえ戻れば、投手陣は安定する」
と、この日を待っていた、ジム・リーランド監督は喜んでいます。
「私は健康を取り戻し、ナインの信頼も得た。これからは、私のストロングな姿を
見て欲しい」と、ウィリスは言います。
自動車産業の不況で、デトロイト市は火の消えたよう。シーズン席も
昨年から半減する大ピンチです。明るい火をともしたウィリス。
タイガースの今後を応援しましょう。
了
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