エンゼルスの22歳右腕投手、ニック・アデンハートが今季初先発、6回
無失点の好投した夜、自動車事故死する悲劇が起きました。
8日、エンゼルス対アスレチックス戦終了後、午前0時30分頃、アデンハートら
3人が乗った車がアナハイム郊外の道路で信号無視の車に激突され、
さらに電柱にぶつかって大破。アデンハートは救急車大学病院へ運ばれ
ましたが、手当も及ばず亡くなりました。同乗の2人も即死。
相手の車は事故前科があり、飲酒運転の疑いが濃い男。
急報を受けてエンゼルスは呆然。9日のアスレチックス戦、この日、
試合前に行う予定だった、エンゼルス殿堂入りの式典もともに中止しました。
クラブハウスに集合したナインは、まさかの事件に、言葉もなく黙祷を捧げました。
試合は4-0で交代したアデンハートに初勝利をプレゼントできず、救援投手
が打たれてあえなく逆転の2連敗。エンゼルスは最下位へ転落の二重の悲劇でした。
「前途ある青年を失ったのは痛恨の惨事。彼の死を無駄にせず、この
悲しみを乗り越えて一致団結、前進しよう」と、マイク・ソーシア監督は、
ナインに呼びかけました。
彼は運転しておらず、車(三菱の2ドア・エクリプス)にはガールフレンドが
同乗していました。
故郷のボルチモアから応援に来た、父・ジムさんは、悲報を聞いて
ショックを受け、涙を拭きながら、クラブハウスで
「みなさん、息子の分まで頑張ってください」と、悲しみの別れを告げました。
現役投手のシーズン中の自動車事故死は、2007年4月29日、セントルイス市
郊外で亡くなった、ジュシュ・ハンコック投手(カージナルス)以来、2年ぶり
の悲劇でした。
了
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