2010年4月にオープンする、ツインズの専用野球場「ターゲット・フィールド」を
紹介しましょう。この建設は難産でした。
建築公費を税金の増税でまかなう法案がなかなかミネソタ市、郡を通過せず、
しかも、この経済不況と重なり、挫折しかけましたが、ようやく、2007年に可決され、
2007年8月30日に起工式。いまは、スタンドはほぼ完成。野球場の姿を見せています。
収容4万人。ツインズはミネソタの春先の寒気を考え、開閉式屋根を付けたい、意向
でしたが、とても資金が足りず断念。スタンド上部の大屋根でカバーする計画で
寒さをしのぐことになりました。
それでも、総工費は4億1200万㌦(約396億円)の巨額。これは、消費税アップ
(市民生活に直結する食料、医療、衣料は除外)で補い、ツインズは
「ミネソタ・ボールパーク・オーソりティー」から、30年間リース契約を結び、
ターゲット社とネイミング権(25年間)契約して運営する運びになりました。
高速道路394号線の横で、NBAティンバーウルブスのホーム・コート
「ターゲット・センター」が隣接し、ここは、新たなスポーツ・ファンの集う地区
になるでしょう。
完成する野球場のすぐ横には「ライト・レール」の鉄道が通行しており、
球場駅もできる予定。右翼には高速道路と結ぶ幅広いデッキも工事中。
市の名物「スカイ・ウェー」でも歩いて球場入りすることができる便利な場所です。
この一帯は「ウェアハウス地区」と、呼ばれ、かっては、倉庫群で何もなかった
のですが、今は、ブティック、レストラン、ギャラリーが進出。夜間のにぎやかさ
は評判を呼んでいます。
設計した「HOKスポーツ」は、寒さ対策に座席のヒート化と、フィールド下に
断熱装置を入れて春先の雪対策を立てる計画です。
「ウチが多く設計した、ボルチモアのカムデンヤードらの模倣にはしたくない。
新たな野球場を建てたい」という構想ですから、どんなモダンな野球場に
なるか、楽しみにしています。近隣には大手ホテルも多数あり、遊ぶ楽しみは
いっぱいです。
了
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