ウォルフ・オーナーが次の手をどう打つか?注目されますが、ご本人は
「もうオープン戦も始まった。公式戦も近い。今年のチームがどんな試合を
見せるか、楽しみだ。今は、チームの動きを見ていたい」と、あえて、この移転問題
は封じて、高みの見物で、動かないそうです。
しかし、不動産開発業から巨万の富を得たオーナーは、この新天地開拓業は、お手の物
のはず。このまま、黙っているとは考えられません。フリーモント地区の基礎開発運動
には、すでに8000万㌦(約76億8000万円)も開発費に投資しており、
いつ、再び行動に移るか、関係者は注目しています。
最大の問題点は、この北カリフォルニア地区は、ジャイアンツのテリトリー、という
ことです。アスレチックスが自分の圏内に進出してくるのを警戒しているのです。
オーナーの次の目標はサンノゼ市、といううわさがあります。
バート鉄道も、フリーモント市からの延伸計画をがあるので、もし、サンノゼ市へ
結ばれれば、サンノゼ国際空港(アメリカン航空の拠点。日本からも直行便がある)とともに
飛躍的に発展するのは間違いありません。サンフランシスコからのアクセスは
素晴らしくなります。
しかし、サンノゼ市はジャイアンツの拠点。すでにA級のサンノゼ・ジャイアンツがあるため、
果たして、ジャイアンツが移転をOKするかどうか、見通しは困難です。
サンノゼ・マーキュリー紙がファン調査したところ、地元民の79%は進出を歓迎!
していることが分かりました。
「メジャー野球が来るのはうれしい」という人が圧倒的に多いのです。
すでに、サンノゼ・ダウンタウンの新球場建設予定地の青写真も公表されています。
「何十年に一度のチャンスを失ったのは悲しい」と、嘆くフリーモント市の
ボブ・ワサーマン市長。地元住民を説得し、目下の経済不況から抜け出す
時期が来たら、再び、フリーモント市への誘致運動を始めるかもしれません。
ウォルフ・オーナーはときが来るのをじっと待つ心境でしょう。
新球場建設で難航しているのは、アスレチックスだけではありません。
タンパ(レイズ)もセントピタースバーグ海岸地区の新球場案が市の協力
を得られず挫折。マイアミ(マーリンズ)も依然として地元代表者の対立が解けず、
3月4日に、再度デード郡議会を招集して、公費投入の是非を問う投票をやり直します。
みんな、前途は暗闇のままです。
了
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