フィリーズはリーグ優勝決定シリーズに2連勝。ドジャースには、今季、ホームで
6戦全勝。負け知らず。もう優勝確率は８９％もの高さで、１９９３年以来の
ワールド・シリーズ出場の可能性はぐんと高くなりました。
実は、チャーリー・マニェル監督の母、ジューンさんが、１０日の朝、バージニア州
の病院で亡くなったのです。８７歳でした。
母死す、の報にショックの監督でしたが、シリーズ前に見舞ったとき、
「お前の仕事はしっかり勝つことだよ」と、激励の言葉を贈られたそうです。
この言葉を胸に、ドジャースを連破したのでした。母の後押しがフィリーズ
を波に乗せたのです。
日本でも近鉄、ヤクルトでプレーしたチャリー・マニェル監督は、闘志あふれる頑張り
で「赤鬼」と呼ばれたほどの怖い存在でした。
帰国後は、インディアンスの打撃コーチから監督に就任、途中、解任されましたが、
フィリーズに招聘され、ＧＭ補佐から現場に戻り、見事プレーオフへ連続出場
の快挙を達成しました。
マニェル監督は、試合前、後の記者会見には出ず、メディアにはノーコメントでしたが、
「最愛の母のために」と、いう一心だったのです。
試合前に慰めたドジャース・ジョー・トーリ監督には、母の遺言をもらしたマニェル監督
でしたが、実は、母の日に、ＭＬＢコムのインタビューで、こう語っています。
「この世に、私の母ほどの人はいない。母は私には、ベリー・スペシャルの
存在だった。母がいつも励ましてくれたからこそ、私は、ここまで来た。
母は私の守り神なんだ」
12日の移動日は、チームと同行。ロサンゼルスの練習に臨みます。
両方のリーグでプレーオフに勝った監督は、５人目です。ラルーサ、コックス、
トーリの3監督は王座に着いています。マニェル監督は、天国の母へ
優勝を報告できるでしょうか。
了
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